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「眇目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眇目の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島木健作
には赤い大きな痣《あざ》のような型があった。人の顔を見る時には、まぶしそうに細い眇目《すがめ》をして見るのであるが、じっと注意して観《み》ると、すでに眼の黒玉は....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
乙な女さ」 ○「へえー、おい鐵、此方へ寄れ、ちょいと見ると美い女だが、能く見ると眇目で横っ面ばかり見た、あゝいう事があるが、矢張其の質なんでしょう」 侍「足下が....
縮図」より 著者:徳田秋声
、次ぎの三畳にも六人分の三つの寝床が敷かれ、下の玄関わきの小間では、奈良産まれの眇目の婆やと、夏子という養女が背中合せに、一つ蒲団の中に寝るのだった。 ここは....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
だけがうけたからというわけでもないらしい。赧っ毛のボリスが一こと云う。次の機会に眇目《すがめ》になりかけのノーソフが少し喋る。ポツリ、ポツリ、職長、党員のペトロ....
KからQまで」より 著者:寺田寅彦
床の上でうとうとしているとき妙なことを思い出した。子供の時分に姉の家に庫次という眇目の年取った下男が居た。それがある時台所で出入りの魚屋と世間話をしながら、刺身....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
でなく、かれらはある異形の男のあとを追っているのであった。 「御覧じませ。あれは眇目の唐人めでござりまする。」と、中間はかの異形の男を指さして教えた。 「おお、....
三国志」より 著者:吉川英治
。王宮の獄は、左慈だらけになってしまった。なぜならば、そのどれを見てもびっこで、眇目である。そして藤の花を冠にさし、青い衣を着ている。 「よいよい。いちいち調べ....
不思議な国の話」より 著者:室生犀星
の中へ呑み込まれたのです。そのとき娘はまるでこれまでに見たことのないような凄い、眇目のような微笑をもらして、うまそうにその赤蛙を呑み込んでしまったのです。それを....