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眉唾物
「眉唾物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眉唾物の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
攘夷まである。そんなものが渦を巻いてる。ところでこの公武合体ですが、こいつがまた
眉唾物ですて。そこですよ、わたしたちは尊王の旗を高く揚げたい。ほんとうに機運の向....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
はないか、と気がつくのだ。或る男が海面をノコノコ歩いたと書いてあれば、之はどうも
眉唾物だという事になる。思念一つで一切の病気が治ったり、不幸が他人へ身替りしたり....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ば枕を啓《ひら》くと蜈蚣|疾《と》く蛇に走り懸り、その脳を啗《くら》うというは大
眉唾物だ(『淵鑑類函』四三九)。 一八六八年版コリングウッドの『博物学者支那海....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
と遠ざかる。馬またこの通りなるに、生まれ付いて駱駝流に行《ある》く馬があったとは
眉唾物《まゆつばもの》だろう。しかし教えさえすればさように歩かしむるを得。シリア....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
え余りに野性が多い。いわゆる磨かぬ宝玉じゃ……南条右近の三男と云うがこれは少々|
眉唾物だ。都育ちの室咲き剣術、なかなかもってそんなものではない……山から切り出し....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ではないか、とさえ思わせられる。 白雲も、当世流行の勤王家や、佐幕党に、かなり
眉唾物《まゆつばもの》の多いことを知っている。 藩としてもずいぶんあやふやもの....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
る、しかも、それには唐の太宗の御筆の序文までがついているそうじゃ」 「ははあ――
眉唾物《まゆつばもの》ではござるまいなあ。まさか、奥州仙台陸奥守のことでござるか....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
ことだが、そうして今日の明方早く、立去って行ったということだが、こいつがどうにも
眉唾物だて」 ――番頭の言葉と婢女の言葉、それを綜合して丁寧松は、推理と検討と....