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「眉墨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眉墨の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
いのちの初夜」より 著者:北条民雄
向いて歩き出した。尾田は病気のために片方の眉毛がすっかり薄くなっており、代わりに眉墨が塗ってあった。彼らは近くまで来ると急に話をぱたりとやめ、トランクを提《さ》....
古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
上土は赤く、 底土は赤黒いけれど、 中土の、 ちょうど色のよいのを眉墨にして、 色|濃く眉をかいている。 おまえはほんとうにきれいな子だ。....
恋の一杯売」より 著者:吉行エイスケ
して、年増女の深い思いが高潮に達したときニコロは私の白いワイシャツの皮膚に彼女の眉墨でもって、レニングラードに向かって驀進する機関車と食用蛙を描いて東洋人が彼女....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
を考えた。どうせ、毎日おばあさんが拭《ふ》いてゆくのだからと――今思えば、それが眉墨《まゆずみ》であったのだが―― 祖母は身だしなみが悪い女《ひと》を叱った。....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
かな歌中、最も早期のもので、家持十六歳ぐらいの時だろうといわれている。「眉引」は眉墨を以て眉を画くことで、薬師寺所蔵の吉祥天女、或は正倉院御蔵の樹下美人などの眉....
溺るるもの」より 著者:豊島与志雄
くと、長く通わなけりゃならないから……。」 その眼が、黒目も白眼も美しかった。眉墨で刷いた細い長い眉の下、くっきりとした二重眼瞼《ふたえまぶた》の方へ黒目を寄....