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眉目秀麗
「眉目秀麗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眉目秀麗の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「相撲」より 著者:寺田寅彦
と、帳場の前に国見山が立っていて何かしら番頭と話をしていた。そのときのこの若くて
眉目秀麗な力士の姿態にどこか女らしくなまめかしいところのあるのを発見して驚いたこ....
「海流」より 著者:宮本百合子
一つよろしく願いますよ」 「それもあなたの体面上でしょう。――」 瑛子は井上の
眉目秀麗な中年の豊かな顔から胸へ穿鑿する視線を流しながら、声を落して辛辣に囁いた....
「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」より 著者:渡辺温
コーカサス人である。 それでも、遉にコーカサス生れの故か、髪も眼も真黒で却々|
眉目秀麗な男だったので、貧乏なのにも拘らず、居留地女の間では、格別可愛がられてい....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
幅の広い小原は、マスクをわきにはさみ、ミットをさげて先頭に立った、それにつづいて
眉目秀麗の柳光一、敏捷らしい手塚、その他が一糸みだれずしずかに歩を運んでくる。 ....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
や、構わんでも可い、大層お邪魔をするね。」 ともの優しい、客は年の頃二十八九、
眉目秀麗、瀟洒な風采、鼠の背広に、同一色の濃い外套をひしと絡うて、茶の中折を真深....
「眉の記」より 著者:上村松園
眉目秀麗にしてとか、眉ひいでたる若うどとか、怒りの柳眉を逆だててとか、三日月のよ....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
隠才蔵と同じ年恰好であるが、白衣の使者とちがうようだ。最新型の背広に赤ネクタイ、
眉目秀麗の青年であるが、なんとなくフテブテしく尋常ならぬ凄みがある。此奴めタダ者....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
服装一式なげこまれていた。以上のような奇妙な報告がきていたのである。捨吉の話では
眉目秀麗な青年紳士だが、音次の客は二十二三の女だという。話が合わない。そこで音次....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
ちょうりょうり》の品味もすべて日本の儘にやっていた。 家柄のある家に生れたので
眉目秀麗《びもくしゅうれい》で、如何《いか》にも貴公子然としており、立居振舞も鷹....
「支那の狸汁」より 著者:佐藤垢石
片を割り、急いで邸へ帰ってきた。 張華はそれに火を点じ、青年を照らしたところ、
眉目秀麗のお客さまは、果然古狸の大ものと化してしまい、座敷中を右往左往、睾丸が重....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
煤黒い、ひどい斜視《すがめ》の、棒を嚥《の》んだようなヌーッとした感じのひとで、
眉目秀麗な秋作氏と並ぶと、一種、対照の妙を示すのだった。『社交室』の特報によれば....
「帯広まで」より 著者:林芙美子
へ、何とない哀慕の心を持ち始めたのであった。九太はピアノも弾いた。作曲も出来た。
眉目秀麗だったので、踊子達に九太さん九太さんと云って愛されたが、九太は遠くの方で....
「八寒道中」より 著者:吉川英治
があって、次の絵には、人品のいい乞食が躄車に曳かれている、そして、最後の処には、
眉目秀麗な若者と、悪相の武士との鎬を削るところを描いて、悪相の武士のわき腹から黒....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
担わせた。 旗には、桔梗の紋がついていた。 年上の主人は、二十九歳だとかで、
眉目秀麗で、智慮ぶかい眸をしていた。 名は、後で知ったのだが、明智十兵衛光秀と....