看做し[語句情報] » 看做し

「看做し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

看做しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ることが出来たのである。 しかし当時の優善の態度には、まだ真に改悛したものとは看做しにくい所があった。そこで五百は旦暮周密にその挙動を監視しなくてはならなかっ....
青年」より 著者:森鴎外
くようになる、あの風潮に対してはどう思っているのでしょう」 「あれはM>Wの女と看做して、それを育てるには、男の這入るあらゆる学校に女の這入るのを拒まないように....
辞典」より 著者:戸坂潤
れるべきである。それに、晩年のフィヒテが純粋自我を絶対者として前弁証法的なものと看做し、弁証法を単に之の哲学体系に於ける叙述にすぎぬと考えたのを見れば、彼の弁証....
ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
った。けれども僕は秘かに満足せねばならなかった。そして、ブレーゲをドナウの支流と看做して地図を辿って行くと、ブレーゲは平野から追々谷へ入って行った。それから西の....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
のであろう。初句の、「あられうつ」は、下の「あられ」に懸けた枕詞で、皇子の造語と看做していい。一首は、よい気持になられての即興であろうが、不思議にも軽浮に艶めい....
理想の女」より 著者:豊島与志雄
性の上に向けられ、また一方秀子の上にも向けられた。私は秀子を家庭内に於ける敵だと看做したのみでなく、また自分の若々しい生命を束縛する軛だと看做し初めた。私のうち....
現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
である。 例えば、超現実主義を瞥見してみよう。超現実主義は、普通に吾々が現実と看做してるもののも一つ奥の現実を信ずるもので、夢の世界の確実性と思想の独自な働き....
風景」より 著者:豊島与志雄
、彼に対しては働き得ないことを、私は漠然と感じた。彼は人間を、一つの事実或は物と看做し、自分と同類とは看做さない。彼は憎みもせず愛しもせず、彼にとってはただ彼自....
省察」より 著者:デカルトルネ
ついて、私が明証的に認知したところの真理をば、あらゆるもののうち最も確実なものと看做したということを想起するのである。 ところで今、もし単に、私が或るものの観....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
行為をしたけれど、しかし立法者がそれは窮迫にせまられたのであるから恕すべきものと看做したところの、ある昔の高徳な人格者のことが述べてある。 1) Id. c....
経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
しろそれを、ある一定の農場に投ぜられた一定の資本によって得られた生産物の一部分と看做し、その交換価値には少しも触れなかった。しかし生産の困難という同一の原因が、....
決闘」より 著者:神西清
たかも知れない。随ってまた愛してもいない人間を、自分の修行に欠くべからざる物品と看做しえたかもしれない。だが僕はまだそこまでは堕落していないね。忍耐修行がしたく....
人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
ことがないのである1)』と。ゴドウィン氏がかくの如くある神秘的な不可知的な原因と看做しそれを討究しようとしないこの原理こそ、かの必然の法則たる、窮乏、及び窮乏の....
チェーホフの短篇に就いて」より 著者:神西清
タ的とも言うべき構成は、チェーホフの愛用した形式のうちの少くとも一つをなすものと看做してよいであろうか。とはいえ、彼の素直な創造精神があらゆるマナリズム、あらゆ....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
囲が甚だ広く、ことに鎌倉時代には、殺生肉食の常習者として漁師の徒までもその仲間に看做し、漁家の出たる日蓮聖人が、自ら施陀羅の子である、畜生の身であると言われた程....