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看守長
「看守長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
看守長の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「癩」より 著者:島木健作
噂《うわ》さがどこからともなく流れて来た。二人が立ち話をしていたのを、一度巡回の
看守長が遠くから見て担当看守に注意をしたことがあったのである。二人を引きはなす適....
「睡蓮」より 著者:横光利一
のを聞き、私も一緒に明治時代の歌を一吹き吹きたくなったものである。 高次郎氏が
看守長となった年の秋、漢口が陥ちた。その日夕暮食事をしていると長男が突然外から帰....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
「受送達者支倉喜平を市ヶ谷刑務所につき取調べたるに別紙符箋之通り死亡せし旨田辺
看守長より申出につき送達不能、依って一|先及返還候|也」 続いて市ヶ谷刑務所よ....
「風知草」より 著者:宮本百合子
とられた。その痛苦から屈従させようと試みられた。ひろ子にしろ、つかまる度に、女の
看守長にまで云われることは、重吉の妻になっているな、ということだった。一層軟かく....
「獄中記」より 著者:大杉栄
。 「あれがみんなの行くところなんだ。」 汽車が千葉近くなった時、輸送指揮官の
看守長が、ちょうど甥どもを初めて自分のうちへ連れて行く伯父さんのような調子で、(....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
、囚人等は布団をかぶってそれを防ぐ。というような紛擾の後に、とうとう渡辺は典獄か
看守長かの室に談判に行くことになった。そこで数名の看守に斬りつけられたのだと言う....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
という時髯をひねる也 看守部長とかく岩永になりたがり 是はまた重忠張りの
看守長 教誨師地獄で仏の格で行き 教誨師袈裟高帽のおん姿 教誨師お前....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
… そのとき入口の鉄扉がぎいーっと開いた。そして私の予期したとおり手錠をもった
看守長に続いて、痩躯鶴のような典獄さんと、それから大きな山芋に金襴の衣を被せたよ....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
てくれと、少々理屈を言いかけたら、ついに僕の返事を聞かないで行ってしまったから、
看守長は足下に何と言ったか知らんが、ともかく売ることにきめてあるのだし、それに委....
「妾の半生涯」より 著者:福田英子
う》かと日を明かし暮らせしも無理ならず。功名心に熱したる当時の事なれば、毎日署長
看守長、さては看守らの来りては種々の事どもを話しかけられ慰められ、また信書を認《....
「新生の門」より 著者:林芙美子
建物があるのですけれど、正面の広い部屋には教誨師の方が沢山いられるようでした。─
看守長の須田安太郎氏の御案内で、やがてわたしは二、三人の女の教誨師の方たちと、女....
「牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
―手前は何だ? 鯰《なまず》か、それとも大森博士か、一体手前は何だ。 ――俺は
看守長だ。 ――面白い。 私はそこで窓から扉の方へ行って、赤く染った手拭で巻....