真っ只中[語句情報] » 真っ只中

「真っ只中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真っ只中の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山想う心」より 著者:松濤明
の持つ美への渇仰――、山の美に憧れ、しかもそれの遠見に満足せず、もっと端的にその真っ只中へ飛び込んで一つに相解かれたいと願う心――、これこそ人間を駆って山へ向か....
旅愁」より 著者:横光利一
が、悲しみあるとはいえ、ふと今自分はそれと劣らぬ愉楽の頂きへかけ昇ろうとしている真っ只中にいるのだと思った。 「でも、サンクルウからだと随分遠いのね。どうして....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
かっていたが、それさえも苦痛のあらわれと見えずに、艶かしさを見せていた。法悦感の真っ只中において、息が絶えたものと見るべきであった。 杉の木蔭にかくれながら、....
魔都」より 著者:久生十蘭
発見することになったのである。 気がついて見ると引っ繰り返すようなその大騒ぎの真っ只中で、居住いも崩さずに独り端然と酒盃をあげている人物がある。それは年のころ....
小説 円朝」より 著者:正岡容
三 翌朝。 晴れているのに少しも日のさし込んでこないガランとした冷たい本堂の真っ只中に、次郎吉はたったひとり坐らされていた。 お経文の稽古だった。 庭先....
我が円朝研究」より 著者:正岡容
たちの用語にはこの「君」「僕」の用語があったのだろうか。それとも、時、文明開化の真っ只中、私たちが意識して自作の中で古風のいい方を時にやや現代風に変えるときがあ....
審判」より 著者:カフカフランツ
えた。「疲れていたので、つい度を越したことをさせてしまったわ」 Kは机を部屋の真っ只中に置き、その後ろにすわった。 「人物の配置を正しくのみこんでいただきます....