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真ん丸
「真ん丸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真ん丸の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
は、大川端《おおかわばた》まで来て初めてほっとした。十四日の大きい月はなかぞらに
真ん丸く浮き上がって、その影をひたしている大川の波は銀《しろがね》を溶かしたよう....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
い、闇を縫って東の方へ、二人の者は小走って行った。 曽根下野守の屋敷の方から、
真ん丸に塊った一団が、柳町通りの方へ押し出して来た。 鉄砲足軽の群であった。 ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
「みんな聞きな、こういう訳だ。火事だと聞いて見に行った。烏森の辻まで行った時だ、
真ん丸に塊まった一団の人数が、むこうからこっちへ走って来た。誰かに追われているよ....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
感付いた小一郎は、いそいで家へ帰って見ると、家内は乱暴狼藉を極め、君江がその眼を
真ん丸にし、こんな事を云って説明した。「黒装束のお侍さん達が、ドタドタ家の中へは....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
ぶ》のように乗っかっている。それで平気で煙草《タバコ》を吹かしている。その背中が
真ん丸いので、あたしは拳骨《げんこ》でコツコツ叩《たた》いた。 「痛いよ、痛いよ....
「姨捨山」より 著者:楠山正雄
て来た方が安心だ。」と思うようになりました。 ちょうど八月十五|夜の晩でした。
真ん丸なお月さまが、野にも山にも一|面に照っていました。お百姓はおかあさんのそば....
「吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
てしまったらどう話をはじめて好いやら解らなくなってしまった。」 ふと見ると彼の
真ん丸に視張《みは》って僕の顔を眼《ま》ばたきもしないで見詰めている眼眥《めじり....