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真実
「真実〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真実の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十本の針」より 著者:芥川竜之介
の手に成ったことはない。
五 2+2=4
2+2=4ということは
真実である。しかし事実上|+《プラス》の間に無数の因子のあることを認めなければな....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
まゆ》をそっと御ひそめになりながら、
「そうしてその摩利信乃法師とやら申す男は、
真実天狗の化身《けしん》のように見えたそうな。」と、念を押すように御尋ねなさいま....
「じゅりあの・吉助」より 著者:芥川竜之介
くまいぞ。」
吉助「何で偽《いつわり》などを申上ぎょうず。皆|紛《まぎ》れない
真実でござる。」
奉行は吉助の申し条を不思議に思った。それは今まで調べられた、....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
ばらく問わないにもしろ、女人自身のいう所に過ぎない。女人自身のいう所をことごとく
真実と認めるのは、――わたしはこの二十年来、こういう疑問を抱いている。あの頼光《....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
る。(ジアン・クラッセ)しかしおぎんの母親は、前にもちょいと書いた通り、そう云う
真実を知るはずはない。彼等は息を引きとった後《のち》も、釈迦の教を信じている。寂....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
なかった。夢みなかったのは別に不思議ではない。こう云う光景は夢みるにさえ、余りに
真実の幸福に溢《あふ》れすぎているからである。
附記 わたしの甥はレムブラント....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
ん。ただわたしの話の取り柄《え》は、この有王が目《ま》のあたりに見た、飾りのない
真実と云う事だけです。ではどうかしばらくの間《あいだ》、御退屈でも御聞き下さい。....
「或る女」より 著者:有島武郎
干潟《しおひがた》の泥《どろ》を見、うろこ雲で飾られた青空を仰いだ。ゆうべの事が
真実ならこの景色は夢であらねばならぬ。この景色が
真実ならゆうべの事は夢であらねば....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
はちょっと想像がつくまい。自分が文学者であるだけに、私は他人の書いた文字の中にも
真実と虚偽とを直感するかなり鋭い能力が発達している。私は君の手紙を読んでいるうち....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
。僕は象を「かわいと思うもの」にし、雲を「美しいと思うもの」にした。それは僕には
真実だった。が、僕の答案はあいにく先生には気に入らなかった。 「雲などはどこが美....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
れなかったではないか。私が眼を据えて憚りなく自己を見つめれば見つめるほど、大きな
真実な人間生活の諸相が明瞭に現われ出た。私の内部に充満して私の表現を待ち望んでい....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
も、側から観れば、その姿はチャーンと其所に見えて居ります。しかるに、こちらでは、
真実の精神統一に入れば、人間らしい姿は消え失せて、側からのぞいても、たった一つの....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ば、破壊のみあって建設はないことになる。で、われ等は霊媒の固有の意見の中で、最も
真実に近いものを捕え、できる丈|之を培養し、補修して、以てわれ等の通信の目的に副....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
、――いや、僕の家族の外にも悲劇を生じるのに違いなかった。のみならずこの欲望さえ
真実かどうかは疑わしかった。若し僕の神経さえ常人のように丈夫になれば、――けれど....
「狂女」より 著者:秋田滋
、十五年このかた、ああして寝たッきりであるという返事。しかし、彼にはどうもそれが
真実だとは思われなかった。哀れな狂女が床を離れずにいることを、根性まがりの女の自....