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「真岡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真岡の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
を締めていたと云う事は、死体の上った節、検視した品川署の警部が、三年後の今樺太は真岡支庁に転任していたが、東京地方裁判所の委嘱により、同地方の判事が取調べたが、....
相馬の仇討」より 著者:直木三十五
いて、 「さあ」 足軽は左右に二人ずつ、六尺棒をもって、警《いまし》めている。真岡木綿の紋付に裁付袴《たつつけばかま》。足軽でも上等の方だ。 六 ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
石金、ぎょっとして振り返ってみると! チョビ安です。いつのまにここへ来たのか、真岡《もうか》のゆかたの腕まくりをして、豆|紋《しぼ》りの手拭をギュッとわしづか....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
中に秋の匂いがする。おおこの匂い。季節の匂い、慰めの匂い。袂の中で眼を開けると、真岡絣《もうかがすり》の四角い模様が灯に透いてみえる。お前はお父さんをどうして好....
築地河岸」より 著者:宮本百合子
ですか?」 と訊いた。 「ええ、そうなんですよ、あなた。子供が三人いるんですよ」真岡の袂でのぼせあがっている顔をふきながら、おかみさんは、 「すみません」と礼を....
二つの庭」より 著者:宮本百合子
酒屋の店さきなどに打ち水がされている牛込のせまい通りを、白地に秋草の染めだされた真岡の単衣《ひとえ》を着て、板じめちりめんの赤い帯をしめ、白足袋をはいた伸子が歩....
「処女作」より前の処女作」より 著者:宮本百合子
自分でその机の前に坐ってる時なんかまるでない。いつも室の隅っこに放り出してある。真岡浴衣に兵児帯姿の自分は、こっそりその机をかかえこみ、二畳の妙な小室へ引っこん....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、蕎麦や大根をお作らせなさいましたお奉行様もありましたが、下野《しもつけ》の国の真岡《もうか》近在は、真岡木綿の出るところですから、木棉畑がうんとある、せっかく....
丹下左膳」より 著者:林不忘
いりなさいっていうのに」 作爺さんはやさしい顔で呼びこもうとする。洗いざらした真岡木綿《もおかもめん》の浴衣《ゆかた》の胸がはだけて、あばらが数えられる。 「....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
。米に欠かないのに芋を食わせる母があるか。我が店で縮緬を売っているのに、女の子に真岡の晴衣もつくれまい。境遇にめぐまれてすくすくと若杉のように育ってる子供に、盆....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
謂う「五色墨」なのであろう。昼間飲んだ酒に肥った己が身を持て余していると見えて、真岡木綿の浴衣に、細帯をだらしなく締めたまま西瓜をならべたような乳房もあらわに、....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
が多いので、結城紬のように正しい筋の通った品物が在ることは有難いと思います。 「真岡木綿」は有名でしたが、もう全く廃れました。同じ栃木県の鹿沼や栃木あたりは麻の....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
* 本来からいえば、小樽を出て翌朝、私たちは樺太西海岸の本斗に上陸して、真岡より野田へ汽車で行き、一晩泊って、それからまた海路を国境の安別まで続航するは....