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真平
「真平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真平の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「葱」より 著者:芥川竜之介
中君の肖像が欲しければ、そう云う場所へ行って見るが好《い》い。おれが書くのはもう
真平御免《まっぴらごめん》だ。第一おれが田中君の紹介の労を執《と》っている間に、....
「路上」より 著者:芥川竜之介
一等が三円で、二等が二円だ。おい、どっちにする? 一等か。二等か。」
「どっちも
真平《まっぴら》だ。」
「いかん。いかん。金時計の手前に対しても、一枚だけは買う....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
は厭だ。一門の繁栄を望むために、娘を餌にするの、嫁の体格検査をするの、というのは
真平御免だ。惚れたからは、癩でも肺病でも構わんのでなくっちゃ、妙ちゃんの相談は決....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
よ。勝見さんは、あんな淋しい処で、死人と一緒に居て怖がらないんですぜ、わしなら、
真平御免でがす」 伴造から勇気を推奨せられた執事の勝見は五日経って、十五日に邸....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
りか、盗人根性をもっているのは、一体どっちのことか。おれはもう、貴様との交際は、
真平だ」 そういって顔子狗は、さっさと、向うへ歩みだした。 「おい顔子狗よ」と....
「地球要塞」より 著者:海野十三
砲門を開くことは、絶対不可能だというなら、こっちも四次元跳躍術をコーチすることは
真平だ” 「ま、待ってください。余に、しばらく考える時間をあたえよ」 “ぐずぐず....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
り、運動嫌いですものねえ。貴方に相手をしていただこうかしら」 「いやいや、それは
真平です」 ベラン氏が、僕の方をじろりと見たが、僕の目と会うと、周章てて目を本....
「錦染滝白糸」より 著者:泉鏡花
す。太きニッケル製の時計の紐がだらりとあり。 村越 さあ、どうぞ。 七左 御免、
真平御免。 腰を屈め、摺足にて、撫子の前を通り、すすむる蒲団の座に、がっきと着く....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
きは汝一人で行くのじゃ。あれ、あの入江のほとりから、少し左に外れたところに見ゆる
真平な街道、あれをどこまでもどこまでも辿って行けば、その突き当りがつまり竜宮で、....
「取舵」より 著者:泉鏡花
ない。」 「と先言ッて置くさ。」 盲人はおそるおそるその席に割入みて、 「はい
真平御免下さいまし。はい、はい、これはどうも、お蔭様で助かりまする。いや、これは....
「多神教」より 著者:泉鏡花
ざります。お庇を蒙りまする嬉しさの余り、ついたべ酔いまして、申訳もござりませぬ。
真平御免され下されまし。ははッ、(恐る恐る地につけたる額を擡ぐ。お沢。うとうとと....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
先生、唐縮緬と繻子ぐらいは知ってますぜ。」 「幾干か出せ、こりゃ恐ろしい。」 「
真平御免なさい、先方は小児なんです。ごく内気そうな、半襟の新しいが目立つほど、し....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
派手な裾捌きにちらちらと、かつ散る紅、かくるる黒髪、娘は門を入ったのである。 「
真平御免を。」 一ツ曲って突当りに、檜造りの玄関が整然と真四角に控えたが、娘は....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
のばかりが美くしい音楽ではないから……」と二、三度音楽会へ誘って見たが、「洋楽は
真平御免だ!」といって応じなかった。桜井女学校の講師をしていた時分、卒業式に招か....
「活人形」より 著者:泉鏡花
咽喉へ喰附いてやりたいねえ。「へ、へ、唇へ喰附いて、接吻ならば希望だが、咽喉へは
真平御免|蒙る。どれ手を下ろして料理うか。と立懸られて、「あれえ、人殺し。と一生....