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真空
「真空〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
真空の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
い眠りから蒸し暑さを覚えて目をさました。スティームの通って来るラディエターから、
真空になった管の中に蒸汽の冷えたしたたりが落ちて立てる激しい響きが聞こえて、部屋....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
。 そこには暗闇があった、そして暗闇に包まれて、 形なき水が、広い世界があった、
真空の中に介在する虚無の世界があった。 それでもその中の奥底には生命の微光の耀い....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
大蘆原軍医殿に、モルモットを硝子鐘のなかに移して貰おう。それから、星宮君は、すぐ
真空喞筒を回転してくれ給え」 航空大尉と、理学士と、軍医との協同実験が始まった....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。吉田機司氏の句に、 女みなはらんだ終戦一年目 ◯福田義雄君来宅。ちかごろの
真空管はゲッターの研究が進んで、
真空化が実に手軽になった由。送信術でも二十五ケ一....
「海底大陸」より 著者:海野十三
赤いぼたんをおした。 器械は、待っていましたとばかり、ごとごととまわりだした。
真空管がつく、送風機がまわり出す、こまかいセグメントをもった救難信号筒がまわりだ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
「ほう。きみもやっぱりそのほうか。扉をあけるのはいいが、艇内の気圧が、いっぺんに
真空に下がるだろうと思うが、このてん考えのなかにはいっているかね」 「わたしは、....
「金属人間」より 著者:海野十三
。 「電波を出す器械のようですね。いわゆる送信機の一種らしいのですが、かんじんの
真空管がぬいてあるし、電波長《でんぱちょう》を決定する、同調回路《どうちょうかい....
「火星探険」より 著者:海野十三
ばかりを追駆けまわしたんだ」 「それはそのはずだよ。博士が逃げると、そのうしろに
真空ができるんだ。
真空ができるということは、そこへコーヒーを吸いよせることになる....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
はじめる。さっき中尉から命令をうけると、すぐさま少年は送電機のスイッチを入れて、
真空管に点火し、右手の指は電鍵の上に軽くおいて、いつでも打てるように用意をして待....
「怪塔王」より 著者:海野十三
オ受信機をさがし出し、その配線をかえて短波の送信機になおし、幸に切れていなかった
真空管と電池があったので、あの通り送信がやれたのだそうです。 5 「ぜ....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
鳥居を立てたようで、拝殿の裏崕には鬱々たるその公園の森を負いながら、広前は一面、
真空なる太陽に、礫の影一つなく、ただ白紙を敷詰めた光景なのが、日射に、やや黄んで....
「雪霊続記」より 著者:泉鏡花
るる時は、海底の巌の根なる藻の、紅き碧きをさえ見ると言います。 風の一息死ぬ、
真空の一瞬時には、町も、屋根も、軒下の流も、その屋根を圧して果しなく十重二十重に....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
米利加人の実験万歳」と怒鳴った。それからプリュッカーがドイツから来て、王立協会で
真空管内の放電に磁石を働かせて見せたときも、放電の光が磁石の作用に連れて動くのを....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
雨の如意輪観世音。笠守の神。日中も梟が鳴くという森の奥の虚空蔵堂。―― 清水の
真空の高い丘に、鐘楼を営んだのは、寺号は別にあろう、皆梅鉢寺と覚えている。石段を....
「迷信解」より 著者:井上円了
ききずを得、血の多く出ずるということじゃ。その原因は、空気の変動によりて空気中に
真空を生ずることがある、このとき、もし人体の一部がその場所に触るるならば、その一....