真箇[語句情報] » 真箇

「真箇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真箇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黄金の枕」より 著者:田中貢太郎
交宛若たるものがあった。 秦の王妃は道度の事情を諒解してしまった。 「これこそ真箇の婿だ、女もまた神だ、沒くなって二十三年も経って、生きた人と交往していた」 ....
狐と狸」より 著者:田中貢太郎
人じゃないか、自個より議論が偉いといって、妖怪あつかいにするは怪しからん、しかし真箇に怪しいものなら、猟犬を伴れてきて、けしかけたらいいじゃないか」 と言った....
老狐の怪」より 著者:田中貢太郎
、そんなことを言ってこの方を誣いては困ります」 と言った。志玄は、 「あなたが真箇にしないなら、正体を現わしてお目にかけましょう」 と言って、印を結んで真言....
柳毅伝」より 著者:田中貢太郎
は毅の前へ来て拝をした。 「貴客は何方からいらっしゃいました」 毅はこんな者に真箇のことは言われないと思ったのででたらめを言った。 「大王に拝謁するために来た....
春昼」より 著者:泉鏡花
、世を一ツ隔てたように、寂しい、陰気な、妙な心地がいたすではありませんか。」 「真箇ですね。」 「昔、井戸を掘ると、地の下に犬鶏の鳴く音、人声、牛車の軋る音など....
成仙」より 著者:田中貢太郎
いたよ。」 といった。すると寝台を並べて寝ていた成が笑っていった。 「君は夢を真箇にし、真箇を夢にしているのだ。」 周は愕いてそのわけを問うた。成は剣を出し....
轆轤首」より 著者:田中貢太郎
近くへ往って首の由来を聞いた。山賊は青くなった。 「やっぱり坊さんの云ったことが真箇だったのか、飛んでもない、こんな首を持っていたら、どんな祟りを受けるか判らぬ....
倩娘」より 著者:田中貢太郎
いらしい、だが、倩さんとの関係のことは、綺麗に忘れてしまったような顔をしている、真箇に忘れたとは云わさないぞ、と、宙はまた伯父の心理状態を考えて見た。 ……や....
海神に祈る」より 著者:田中貢太郎
御崎じゃの、それから皆がよく云う、弘法大師の石芋じゃの云う物は、皆|仮作じゃが、真箇の神様は在るぞ」 総之丞は眼を円くした。 「在りますか」 「在るとも」 ....
南北の東海道四谷怪談」より 著者:田中貢太郎
、わしかいの、ほんまにわしの顔かいの」 お岩は身をふるわせて泣きだした。宅悦は真箇のことを云わなくてはならなかった。 「いやがるわたしをおどしつけて、みだらな....
妖蛸」より 著者:田中貢太郎
経って米が妊娠した。網元の主人は非常に喜んで、出産の日を待っていたが、米の妊娠は真箇の妊娠でなくて、病名も判らない奇病であった。 そして、米の腹は日に日に大き....
仙術修業」より 著者:田中貢太郎
間の頭|位は拳で砕くことができると云っている。何んだか山師のようでもあるが、また真箇に真言の行者のようでもある。要するに怪しい男さ、と、云って市内の某警察に署長....
牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
んだね、お前さんは、邪鬼に魅られてるのだ」 喬生もうす鬼魅悪くなって来た。 「真箇かね」 「嘘を云って何になる、わしは、お前さんが毎晩のようにへんなことを云う....
春心」より 著者:田中貢太郎
ような声で押えつけて、「細君もよく調べる、よく調べると云うのは、俺の云うことが、真箇にできないから、それでよく調べると云うのだな」 広栄は対手に逆ってはならな....
ある神主の話」より 著者:田中貢太郎
手だからすぐ判る」 翌日になって勘作は、水の男の云ったことを考えてみたがどうも真箇にできない。で、そのままにして相変らず漁師をやっていたが、それから水の男も来....