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「真逆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真逆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
いる。 はやその谷川の音を聞くと我身で持余《もてあま》す蛭の吸殻《すいがら》を真逆《まっさかさま》に投込んで、水に浸《ひた》したらさぞいい心地《ここち》であろ....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
は違う。それでは、電車の進行中、彼は窓から屋根によじ昇り、屋上の欄干に足を入れて真逆にぶら下ると丁度、顔が窓の上枠のところにとどくから、そのまま蝙蝠式にぶら下っ....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、人命の犠牲も、ずっと少かったろう。流言蜚語に迷わされて浅間しい行動をする人も、真逆、あれほど多くはなかったろう」 湯河原中佐と、塩原参謀は、偵察機上から、思....
ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
れを自分だけに止めず、ゴールデン・バットの女たちに秘かに喫わせたのだ。女たちは、真逆そんな仕掛けのある煙草とは知らず、つい喫ってしまったが、大変いい気持になれた....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
雁金検事が隣席の大江山課長に囁いた。 「これは舞台でもこの通りやるんです。それに真逆痣蟹があの美しい女優に化けているとは思いませんが……」 「だが見給え。この夜....
三人の双生児」より 著者:海野十三
と思われた。だがそれをハッキリ云うには、それほど確かな証拠が揃っていない。それに真逆あのような優しい静枝がとは思うが、これは一つ確かめてみる必要があると思った。....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
大きく、頭の上に乗っている鳥打帽はいやに小さく、昨夜の刑事にたいへん似ているが、真逆あの刑事ではあるまい。あの刑事なら右腕をつけ根のところから千切られて、今頃は....
空中漂流一週間」より 著者:海野十三
あった。しかしその実、この二人の将校は、互いに相手の長所を尊敬しあっていたのだ。真逆この戸川の言葉が讖をなしたわけでもなかろうが、六条|壮介のうえにとつぜん不幸....
人造人間事件」より 著者:海野十三
山課長は人造人間を指していった。 「私は躊躇なく、こいつを逮捕しますがネ。しかし真逆……」 「そうだ。だからわれわれは、この人造人間が博士を殺害してこの函の中に....
空襲警報」より 著者:海野十三
た。勇猛果敢なわが戦闘機は、鯱のように食下って少しも攻撃をゆるめないのだ。上から真逆落しに敵機へぶつかって組みあったまま燃落ちるもの――壮烈な空の肉弾戦だ。 ....
歌行灯」より 著者:泉鏡花
出来ない。淵に臨んで、崕の上に瞰下ろして踏留まる胆玉のないものは、いっその思い、真逆に飛込みます。破れかぶれよ、按摩さん、従兄弟再従兄弟か、伯父甥か、親類なら、....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
偲うと、肩に一揺り、ゆすぶりをくれるや否や、切立の崖の下は、剣を植えた巌の底へ、真逆様。霧の海へ、薄ぐろく、影が残って消えません。 ――旦那方。 先生を御覧....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
なりに梯子段の欄干へつかまると、ぐらぐらします。屋台根こそぎ波を打って、下土間へ真逆に落ちようとしました……と云った楼で。……障子の小間は残らず穴ばかり。――そ....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
避けようとした。しかし、遅かった。弾丸は彼の頭にものすごい勢いでぶつかった。彼は真逆さまに地面にころがりおち、ガンパウダーと、黒馬と、幽霊騎士とは旋風のように通....
キド効果」より 著者:海野十三
りも一年前に卒業した助教授の名だった。 これで見ると、何か急用が出来たらしい。真逆学生たちに「講義なんかいい加減にしろといわれたから」と云って退場するわけには....