真髄[語句情報] » 真髄

「真髄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

真髄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「本州横断　癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
いのだ。現代の所謂《いわゆる》ハイカラなどという奴は、柔弱、無気力、軽薄を文明の真髄と心得ている馬鹿者共である。こんな奴は終《つい》には亡国の種を播《ま》く糞虫....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
善を行なって偶然にこれが現われることが何よりの愉快である。」というところに茶道の真髄を伝えている。というわけは、茶道は美を見いださんがために美を隠す術であり、現....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
ル軽蔑ヲ抱イテイタ」とヒルミ夫人はその論文に記している。「美人ト不美人トノ相違ノ真髄ハ何処ニアリヤト考エルノニ、要スルニ夫レハ主トシテ眉目ノ立体幾何学的問題ニ在....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
くまでも合理的の推理と、合法的の試験とに堪えるからである。 （評釈） 神霊主義の真髄は、ほぼ遺憾なくここに尽されている。現世と死後の世界がつながりであること、両....
「小春」より 著者:国木田独歩
詩中に湖国の地誌と山川草木を説いたのではなく、ただ自然その物の表象変化を観てその真髄の美感を詠じたのであるから、もしこの詩人の詩文を引いて対照すれば、わが日本国....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
のしかたであつたが劇場の隅々までよくとおつた。何十年の習練の結果が、彼に発声法の真髄を会得せしめたのであろう。 トーキーの発声の場合は舞台と違つて距離に打ちか....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
の通念――世の中一般の人間のものの考え方というものが、如何に浅薄で、同時にものの真髄をきわめていないかということの証拠にもなる。そこで先ず俳優の仕事が尊敬するに....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
している僕自身の立場から、もう一つは誰れ一人として本当に此の民衆芸術と云う問題の真髄を掴えている人のいないらしいのに対する遺憾から是非とも其のお仲間入りをしたい....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
紋切型よりも、むしろその型を破って、横紙破りの、定跡外れの脱線ぶりを行う時にこそ真髄の尻尾を発揮するのであって、この尻尾をつかまえなくては大阪が判らぬと思うから....
「日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
れ我国の文化はますます高度化されたのである。 神功皇后様、聖徳太子様の硬外交の真髄を体得した我国上古の遣外使臣達が、さまざまの形に於て同じく、我国独特の硬外交....
「私の洋画経歴」より 著者:小野佐世男
映画愛好に、むしろ賛成であったのは僕の大なる幸福であったのであろう。 次に僕を真髄まで映画ファンにしてしまったのは、パール・ホワイトである。先日もベティ・ハッ....
「美食七十年の体験」より 著者:北大路魯山人
『美味求真』、大谷｜光瑞の『食』、村井｜弦斎の『食道楽』、波多野承五郎の『食味の真髄を探る』、大河内正敏の『味覚』など、それぞれ一家の言を表わしてはいるものの、....
「四つの都」より 著者:織田作之助
る。 その中に、蜂谷十吉が、まるで当然の如くまじっているのが、不気味だ。（雨男の真髄はこゝに至って完全に発揮されたのである） 初枝、放送する。雨。 初枝「次は女....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
が言えるのである。 私は洋画というものが、形や柄の表面美に囚われていて、ものの真髄を掴む点においては、到底日本の線描名画に敵し得ないものであると思うが、仮りに....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
でなくて得られぬ倫理的満足を、現在において何等かの他の方法によってその片鱗なり、真髄なりを見んとする欲望だといっている。で自然、人類が合理的生活へ向って行き出す....