» 眠れる

「眠れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眠れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
かんかん虫」より 著者:有島武郎
なく寝そべった労働者の鼾が聞こえた。 ヤコフ・イリイッチは徐ろに後ろを向いて、眠れる一群に眼をやると、振り返って私を※でしゃくった。 見ろい、イフヒムの奴を....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
過ぎて以来、ようやくただの記述、ただの説話に傾いてきている文学も、かくてまたその眠れる精神が目を覚《さま》してくるのではあるまいか。なぜなれば、我々全青年の心が....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
し白糸はたちまち色を作《な》して叫びぬ。 「あら、まあ! 金さんだよ」 欄干に眠れるはこれ余人ならず、例の乗り合い馬車の馭者《ぎょしゃ》なり。 「どうして今時....
黒百合」より 著者:泉鏡花
れたる様して、おろおろ声で、 「痛みますか、痛みますか。」というのが判然聞える。眠れるか、少年はわずかにその頭を掉ったが、血は留らず、圧えた懐紙は手にも耐らず染....
式部小路」より 著者:泉鏡花
ほぐれて靉靆いて、一朶の細き霞の布、暁方の雨上りに、疵はいえていたお夏と放れて、眠れるごとき姿を残して、揺曳して、空に消えた。 内裏雛の冠して、官女たちと、五....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
る。……トこの奇異なる珍客を迎うるか、不可思議の獲ものに競うか、静なる池の面に、眠れる魚のごとく縦横に横わった、樹の枝々の影は、尾鰭を跳ねて、幾千ともなく、一時....
山吹」より 著者:泉鏡花
て面凄じ。) 画家 (薄色の中折帽、うすき外套を着たり。細面にして清く痩す。半ば眠れるがごとき目ざし、通りたる鼻下に白き毛の少し交りたる髭をきれいに揃えて短く摘....
山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
場 天地の眠りか 雪に埋るる板谷峠 その沈黙のさなかに スキーは登る 真白き峰々眠れる谷々 音なく降る雪のはれまに 鉢盛山のやさしき姿 友のさす谷....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
の座敷で考えた「良心に従って全力をつくして働き、気になること一つもなく、ぐっすり眠れるようになろう」との気持はいまも生きている。 しかし私はいま幸せだ。なぜな....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
しこの事件について何かの疑いをかけられている杉田二等水兵は、今宵はたして安らかに眠れるであろうか。 練習艦明石にとって、記録すべき不祥事件の夜は、やがて明けは....
火星兵団」より 著者:海野十三
、恐しい世界だ」 と、新田先生は、思わず口に出して叫んだ。 そばで蟻田博士は眠れるロロとルルを見まもっていたが、とつぜん新田先生が声を出したので、後を向いて....
死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
落したからとて、それは大変なので有った。 「焦慮ってはならぬ。少しの間の辛抱だ」眠れる竜の鼻の先、珠を取った海士よりも、危い芸をつづけた竜次郎は、漸く水草を切払....
消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
頃になると、まるで真夜中の静けさです。しかし不眠症の勝田さんが、この明るい真昼に眠れる訳がありません。で、午後になると必ず私のところへ訪ねて来るのを日課のように....
美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
を致しました。それは決して罪の発覚を防ぐためではありません。どうしたら最も楽に、眠れるようにこの世を去らせてやれるかという、達也を愛する心からでした。達也が鷹に....
獄中記」より 著者:大杉栄
る。一夜のうちに少なくとも二、三十カ所は噛まれるのだもの、痛くてかゆくて、寸時も眠れるものじゃない。僕が二、三日して巣鴨に帰ると、獄友諸君からしきりに痩せた痩せ....