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「眩む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眩むの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ばならぬというので、彼は息が止まるほどに門弟らを手ひどく絞め付け投げ付けた。眼が眩むほどに門弟らのお面やお胴をなぐり付けた。時には気が遠くなってぐったりしてしま....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
い停った。 その代り、隣りにある第一応接室の扉をグッと明けてみた。そこには目も眩む金色燦然たる大額が、壁間にズラリと並んでいた。それは歴代の市長の肖像らしかっ....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
もう一秒だッ。 「そこだッ！」 ううーンと主桿を倒した瞬間に、くらッくらッと眩むような閃光が煌々と、続いてずしーンと司令塔が真二つに裂けるような、音とも振動....
「地球盗難」より 著者:海野十三
したのである。みるみるその砲弾は魚雷のように長細くなった。そして尾部からは、目も眩むような閃光をパッパッと噴きだしていた。 「ああ、ロケットだッ。このロケットを....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
れ、石灰の中へ投げ飛ばされたような、白く爛れた自己嫌悪に陥った。 かの女は目も眩むほど不快の気持に堪えて歩いて行くと、やがて二つの感情はどうやら、おのおのの持....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
敵機の轟々たる爆音がよく聞きとれた。 「射ち方始めッ」 警笛がピリピリと鳴る。眩むような、青白色の太い火柱がサッと空中に立った。照空灯が点火したのだ。三条の光....
「獏鸚」より 著者:海野十三
と思うかね」 「そりゃ判っているよ。もちろん江東のアイス王の一億何がしという目も眩むような財宝だろう」 「目も眩むような財宝？ そんなものはもう入ってないさ。江....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
抱主の蔦家の女房とひそひそと囁いて、その指図に任かせた始末。 披露の日は、目も眩むように暑かったと云った。 主人が主人で、出先に余り数はなし、母衣を掛けて護....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
みず――時も八月、極暑に、矢声を掛けて駆昇った事がある。…… 呼吸が切れ、目が眩むと、あたかも三つ目と想う段の継目の、わずかに身を容るるばかりの石の上へ仰ぎ倒....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
た。 多くの迂闊な人たちは往来で彼に近づいても気が付かなかった。そうして、眼も眩むような立派な着物をきて、触れるばかりにのそりのそりと自分のそばを通って行く冷....
「霊界通信　小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
したる相違もないのでした。先ず遥か向うの深山でゴロゴロという音がして、同時に眼も眩むばかりの稲妻が光る。その中、空が真暗くなって、あたりの山々が篠突くような猛雨....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
りに角の砂地がその上を重い固体の墜ちて行った様に強く傷付けられている。下は、眼の眩む様な絶壁だ。 大月はホッとして振返ると、今度は逆にもう一度靴跡を辿り始めた....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
で、彼は思わず頭を横にしてみたが、カーテンは垂れているし、日の光は射し込んで目が眩むばかり。続いて木ッ端をバラ撒くような響がした。 「俺には関係の無い事だ」と思....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
、その紀念碑の裏に廻った。こちらは足の掛りもないほど急で、頂上から下を見ると眼も眩むばかり幾十万丈とも知れぬ深さだ。 光雄はその一番先きに突き出している岩の上....
「越年」より 著者:岡本かの子
ど、実は昨日私たちの帰りに堂島が廊下に待ち受けていて私の顔を撲ったのよ。私、眼が眩むほど撲られたんです」 加奈江はもう堂島さんと言わなかった。そして自分の右手....