眩めく[語句情報] » 眩めく

「眩めく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眩めくの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
蝋燭を取り出そうと、衣嚢の中を探って居ると、此の時又更に大きな雷光が差し殆ど目の眩めくほどに光った。之が天の助と云う者か、此のお影で今迄蝋燭の光に見えなんだ深い....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
思い出しても下されませよ。月の光りや太陽の輝やき。星の光りも掻き消すばかりに。眼眩めくモダーン文化や。又は博愛仁慈の光明。正義道理のサーチライトも。昔ながらに照....
白くれない」より 著者:夢野久作
なく白無垢の両の脇下より、すぶり/\と刺し貫けば鮮血さつと迸り流るゝ様、見る眼も眩めくばかり、力余りし槍の穂先は両肩より白く輝き抜け出でぬ。 あはれ初花は全く....
初夏(一九二二年)」より 著者:宮本百合子
まよ》う。 或人のように 私は古典のみには安らえない。 又、或人のように、 眼の眩めくキュービズムにも。 ダダも 面白かろう、 然しそれとても、 私には 折にふ....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
、見て取ることは出来なかった。が、真鍮色の天蓋形の、伽藍の屋根が朝日や夕日に、眼眩めくばかりに輝いて、正視することさえ出来ないように、鋭い光を反射して、そのため....
脱出と回帰」より 著者:中井正一
ついていて、大劇場、また映画会社との契約金の大きなメールストルームの渦巻の中に、眩めく思いを、みんなしているのである。 娯楽は、なるほど一応生活よりの脱出であ....
聴衆0の講演会」より 著者:中井正一
の十年の後に、はじめて、あたりまえのことを自由に語れることは、瞳孔がしまるほどの眩めくような明るい軽いおもいであった。たまりにたまった思いは、せきあえぬほどに口....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
に砕くる数丈の飛沫は、ここに立つもなお、全身の濡れそぼれる心地がする。魂飛び眼|眩めくというのは、こういう絶景を形容するに用いる言葉であろう。 万里の波濤を俯....
私本太平記」より 著者:吉川英治
がついていたに過ぎまい。 何がそこで起ったかは、主膳でさえも、怪しげな想像図に眩めくほど、分っている。 「……ひどいことをなさるもの」と、主君の獣欲ぶりに舌を....
八寒道中」より 著者:吉川英治
よッ……死んでもだよ……」 と、お稲は激しい力をいれて、男の体をゆすぶると、目眩めくような情熱にうずかれて、そのまま何もかも忘れてしまいそうになった。 だが....