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「眷顧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眷顧の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
に望外の幸福であります。なるべく通俗的に引き直して佳人淑女《かじんしゅくじょ》の眷顧《けんこ》に背《そむ》かざらん事を期する訳でありますが、これからは少々力学上....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
賜わったこともある。義尚の時代のみならず、義植、義澄の代にわたって、実隆が幕府の眷顧《けんこ》を得たのも主として文筆の功徳であって、文亀三年に実隆新作の能「狭衣....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
うかが》えるの観ありしも可笑《おか》しからずや。されば女監取締りの如きすら、妾の眷顧《けんこ》を得んとて、私《ひそ》かに食物菓子などを贈るという有様なれば、獄中....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
もなくなくなっておしまいになりました。もと英照皇太后宮にお仕えした方で、山県公の眷顧を受けられ、その詠み口がお気に入っていたと聞きました。後に和装の立派な歌集な....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の風貌に漲っていた。かれは文学の素養もあって、その当時の海軍大尉小笠原長生|子の眷顧をうけ、その紹介で『木枯』という小説の単行本を春陽堂から出版したこともあった....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
同じように数えられている。しかし止利仏師におけるごとく、有名な芸術家が特に帝王の眷顧をうけた例もないではない。ちょうど天平の初めは大唐文化に対する憧憬が絶頂に達....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
お暇乞をいたすには この記念帖にお書入を願わなくてはなりません。 どうぞ先生の御眷顧を蒙りましたお印を。 メフィストフェレス お易い事で。 (書きて渡....
三国志」より 著者:吉川英治
「臣の弟孔明は、陛下に仕えて、久しく蜀にあります。故に、余人より幾分か、陛下のご眷顧も仰がれようかと、主人孫権が、特に不肖を使いとなして、呉の衷心を申しあげる次....
私本太平記」より 著者:吉川英治
鑑ぞ」と、大いに愛でて、“道誉”という法名までつけてくれた。――それからの彼への眷顧はまた格別だった。やがて佐々木が近江七郡守護の職を嗣ぐ身となっても、その御信....