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眼疾
「眼疾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眼疾の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
大きい飛行機だったんですもの」「そうか、よし、よし」と、私は大機嫌であった。 ◯
眼疾あるために、空を見れば一面に水玉があらわれ、また視力も落ちていて(おまけにや....
「日は輝けり」より 著者:宮本百合子
かった。 世間並みの立身を望んで焦るには、孝之進は年をとりすぎたし、また不治の
眼疾をどうすることも出来なかった。で、求めて得られなかったあらゆる栄誉、名望、目....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
来」の句とを誦して、修養して心身の康寧を致すことが出来るものと信じていた。抽斎は
眼疾を知らない。歯痛を知らない。腹痛は幼い時にあったが、壮年に及んでからは絶てな....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
り、あるいは後肢を伸ばして覆《うつ》むき臥し、前手で母の背毛を握って負われ居る。
眼疾き若猴が漿果多き木を見付け貪《むさぼ》り食うを見るや否や、上猴どもわれ一と駈....
「窓」より 著者:堀辰雄
に見えたからである。私は、そういう家のなかに、数年前からたった一人きりで、不幸な
眼疾を養っているといわれる、美しい未亡人のことを、いくぶん浪漫的《ロマンチック》....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ることでもあったし、祈祷《きとう》と御|精進《しょうじん》で一時およろしかった御
眼疾もまたこのごろお悪くばかりなっていくことに心細く思召して、七月二十幾日に再度....
「源氏物語」より 著者:紫式部
のごろはお心持ちがきわめて明るくおなりあそばされた。時々はげしくお煩いになった御
眼疾も快くおなりになったのであるが、短命でお終わりになるような予感があってお心細....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
たのは誰なの、あなたなの? それとも私? トラさんの眼――顕治トラホームに似た
眼疾を患った。 七月三日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕 七月三....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
が些かないではないが、二十八年間の長きにわたって喜寿に近づき、殊に最後の数年間は
眼疾を憂い、終に全く失明して口授代筆せしめて完了した苦辛惨憺を思えば構想文字に多....