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眼睛
「眼睛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
眼睛の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
目つきが低い調子の伴音となって、じっと動かない中にも力ある震動をしながら、葉子の
眼睛《ひとみ》の奥を網膜まで見とおすほどぎゅっと見すえていた。「なんで事務長や田....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
らない、こう言出すまでにはどの位苦しんだと思いなさる」 ト昇は歎息した。お勢は
眼睛《め》を地上に注いで、黙然《もくねん》として一語をも吐かなかッた。 「こう言....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、樹下に目を閉じ居る。国王これを訪《おとな》い眼を開きて相面せよといいしに、わが
眼睛|耀《てり》射《い》て、君輩当りがたしと答え、国史に猿田彦大神、眼|八咫鏡《....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
はそれがしの致したるには無之《これなく》、と云い抜けたのも此時の事である。鶺鴒の
眼睛《がんせい》の在処《ありどこ》を月に三度易えるとは、平生から恐ろしい細かい細....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
い様な長さであった。 私は波を見つめて居る。ヤコフ・イリイッチの豹の様な大きな
眼睛は、私の眼から耳にかけたあたりを揉み込む様に見据えて居るのを私はまざまざと感....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
や、秀吉が、いかに土木を起して金壁をなすりつけてみたところで永徳があって、それに
眼睛《がんせい》を点じなければ、それは成金趣味だけのものだ。前に言う通り、秀吉や....
「富岡先生」より 著者:国木田独歩
子さんを私の同伴者に貰いたいと常に願っております!」きっぱりと言い放って老先生の
眼睛を正視した。 「もし乃公が与らぬと言ったらどうする?」 「致し方が御座いませ....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
が緒手巻を持って出て来たところが、其の娘子を侍が脇差で突ッ通すと、女が振髪打って
眼睛まわしてほっこりきエッたって云いやんすから、跡で聞いたら妹脊山の狂言だッて」....