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「眼薬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

眼薬の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
眼帯記」より 著者:北条民雄
込みながらいった。「少し休むんですね。疲れていますよ」 私は洗眼をしてもらい、眼薬をさしてもらって外へ出た。出がけに医者は白いガーゼと眼帯をくれた。私はその足....
野分」より 著者:夏目漱石
です」 「へえ」 「書く事は書くとまあ云ったんです。するとねその男がどうぞ一つ、眼薬の広告をかいてもらいたいと云うんです」 「馬鹿な奴《やつ》ですね」 「その代....
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
聴かないで無暗に薬をやることは困る。現に海城の宿舎にいたときにも、胃腸病の患者に眼薬の精※水をやって、あとでそれに気がついて、大いに狼狽して取戻したことがある。....
新郎」より 著者:太宰治
耳の中も、よく掃除して置く。鼻毛なんかは、一分も伸ばさぬ。眼の少し疲れた時には、眼薬を一滴、眼の中に落して、潤いを持たせる。 純白のさらし木綿を一反、腹から胸....
新版 放浪記」より 著者:林芙美子
任している。ひどいことをしてみせようと思っている。 夜。牛めしを食べて、ロート眼薬を買う。 (五月×日) 夜、牛込の生田|長江《ちょうこう》と云うひとをた....
眼を開く」より 著者:夢野久作
様がない。小説書きが眼を奪われたら、運の尽きと思うから、手を消毒する石炭酸と、点眼薬と、黒い雪眼鏡を万田先生から貰って、念入りに包んで送ってくれ。黒い眼鏡はむろ....
たずねびと」より 著者:太宰治
ても眼がひらかず、私は医者からもらって来た硼酸水でその眼を洗ってやって、それから眼薬をさして、それからしばらく経たなければ眼があかないという有様でした。その朝、....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
織した。どうやら国民精神教育も、知育偏重反対とか国体観念の養成とかいう、二階から眼薬式の形態を脱却して、実際的になって来たようである。 この点に来ると何と云っ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
も書いてある。 長いきせると荷馬車。 褐色の連続を点綴する立看板の林――大学眼薬、福助|足袋、稲こき親玉号、なになに石鹸、仁丹、自転車ソクリョク号、つちやた....
独り旅」より 著者:若杉鳥子
渡米するのだといっていた。 翌朝起きて顔を洗ってくると、彼女は手提げの中から点眼薬を出して、ごろりと仰向けに臥た。目薬をさしてくれというのだった。澄んだ大きい....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
がひどくて、殆んど焦点がきまらない有様なので、いつか目を悪くした時慶応で貰った点眼薬をまた貰って、この二日程はふすまのワクが真直にみえる様になりました。自分では....
黒い手帳」より 著者:久生十蘭
きゆがめながら、「なあに自殺するつもりでいろんなものを出鱈目に飲んでやったんだ。眼薬だの煙草の煮汁だの写真の現像液だの……そして眼をさまして見たらこんなことにな....
二階から」より 著者:岡本綺堂
二階からといって、眼薬をさす訳でもない。私が現在|閉籠っているのは、二階の八畳と四畳の二間で、飯で....
木と鳥になった姉妹」より 著者:小川未明
がしてきますから。」と、姉はいい残して、高い山へ上ったり、深い谷に下ったりして、眼薬になる草の根や、岩間から滴る清水を持ってきて、いろいろと看病をいたしました。....