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着心地
「着心地〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着心地の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「外套」より 著者:ゴーゴリニコライ
をもらしさえした。たしかに好いところが二つあった――一つは温かいことで、今一つは
着心地のいいことである。彼は通ってきた路筋などにはまったく気もつかず、いつの間に....
「明暗」より 著者:夏目漱石
はお前の拵《こしら》えてくれた※袍《どてら》で助かったよ。綿が新らしいせいか大変
着心地が好いね」
お延は笑いながら夫を冷嘲《ひやか》した。
「どうなすったの。....
「新生」より 著者:島崎藤村
》は随分役に立って、長い冬の夜なぞは洋服の上にそれを重ね寛濶《かんかつ》な和服の
着心地《きごこち》を楽みながら机に対《むか》ったものであったが、その丈夫な褞袍で....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
ぬ。 愉快という愉快は世に数あれど、つつがなく長の旅より帰りて、旅衣を平生服の
着心地よきにかえ、窓外にほゆる夜あらしの音を聞きつつ居間の暖炉に足さしのべて、聞....
「道標」より 著者:宮本百合子
いか」
うつむいて手を動かしながら素子が返事した。
「――スーツって、そんなに
着心地がいいものかしら?」
伸子にはそう感じられないのだった。
「いいと思うな....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ている上に、身体をゆすぶってみると、さながらに昔馴染でもあるかのようにシックリと
着心地がいい。ただ上衣の詰襟の新しいカラが心持ち詰まっているように思われるだけで....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
ロフ大佐は、大股でつかつかと歩みよって、いった。 「おい、太刀川。おれの潜水服の
着心地はどうだったかよ」 だが太刀川は無言のままだ。 「おれのいうことが聞えな....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
も宇宙服を着られたのですね」 「おお、お前は艇夫の風間三郎だな。どうだ、なかなか
着心地がいいだろう」 「そうですねえ。思いのほか、重くはないんだけれど、なんだか....
「ガリバー旅行記」より 著者:スウィフトジョナサン
てくださいました。が、これはイギリスの毛布ぐらいの厚さで、馴れるまでにはずいぶん
着心地の悪い服でした。仕立はすっかりこの国の型でしたが、ペルシャ服のようなところ....
「小公女」より 著者:菊池寛
。」 「開けてごらん。」 セエラはいわれた通りにしました。中から出て来たのは、
着心地のよさそうな美しい衣裳でした。靴、靴下、手套、美しい上衣、それから見事な帽....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
しくていらしたでしょう御免なさい。その代り今召しているのよりずっとシャッキリして
着心地よい筈です、大いに優待したのですから。
あなたはここへあまりいらしたこと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
存じの通りこの頃は元のようなビロードがなくなっていますから、顎にふっくりとあたる
着心地の為にはやりくり算段例の如し。ペンさんが手伝ってくれていたので六日附のお手....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
マア辛棒してよいと思います、古くても縫い直してちゃんとなりますし、絹はねまきには
着心地わるいし。お手数でしょうがどうぞそのように。 八月十七日 〔巣鴨拘置所の....
「真珠の首飾り」より 著者:神西清
の部屋着にくるまってね。…… しなやかな細君の手で、良人のために縫いあげられた
着心地のいい不断着というやつは……全くへんに情にからんでくる代物だよ! じつに工....
「着物雑考」より 著者:林芙美子
を着ております。セルでも、昔は柔かい薄地のカシミヤと云うのがありましたが、あれは
着心地がよかったものです。でも、カシミヤは大変高価だったので、清貧楽愁の私の家で....