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着想
「着想〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着想の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「私の父と母」より 著者:有島武郎
することができなかった。しかしどこか独自なところがあって、平生の話の中にも、その
着想の独創的なのに、我々は手を拍《う》って驚くことがよくあった。晩年にはよく父は....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
の上の航行を企てたところは、このゼムリヤ号が発狂したものとしか考えられないという
着想から来ていた。嘴《くちばし》の青いドレゴ記者にしてはまことに大出来であったと....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
一次欧州戦争の結果、全く行き詰まってしまったドイツでは、何ぴともあの苦境を脱する
着想が考えられなかったときに、彼はベルサイユ条約を打倒して必ず民族の復興を果し得....
「海底都市」より 著者:海野十三
しんかい》の工事が略図《りゃくず》になって、したためられてあった。 「すばらしい
着想だ。が……」 僕は、あとの言葉をのみこんだ。 「だが、どうしました。どこか....
「奇賊は支払う」より 著者:海野十三
替りを相手へ渡すんです」 「なるほど、家内の身替りをね。ほほう、これは素晴らしい
着想だ。遉に烏啼天狗専門店の名探偵袋猫々先生だけのことはある」 「叱ッ。大きな声....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
頬鬚頤髯、黒い中国服に包んだ痩せた体――一体この体のどこからあのようなすばらしい
着想とおそるべき精力とが出て来るのであろう。 「ふふふん、ふふふん、ふふふん」 ....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
って、探偵小説ではない。第一その謎を解く鍵が、至極フェアとまではゆかない。無理な
着想を強いる。 もしこれが探偵小説の形で発表されていたにしても、その点で優等品....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
晦日に財布を落したようだ。簇だよ、張物に使う。……押を強く張る事経師屋以上でね。
着想に、文章に、共鳴するとか何とか唱えて、この男ばかりが、ちょいちょい、中洲の月....
「『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
あったようにも思われる。春浪氏の著作中には、早くも今日の潜水艦や軍用飛行機などを
着想し、これを小説のなかに思う存分使用したのであった。しかし春浪氏の外には、これ....
「作画について」より 著者:上村松園
れません。 その時代にまだ京都に残っていました花嫁風俗を描いたもので、この絵の
着想は、私の祖父が「ちきり屋」という呉服商の支配人をしていた関係から、そこの娘さ....
「画道と女性」より 著者:上村松園
思ふ旨を述べ、結局お引受け申し上げたのでした。 新秋に入ると共に私は新しい作の
着想や構図に思いを潜めた。そして、すでに出来ている徳川中期頃の町娘なのだから、そ....
「謡曲と画題」より 著者:上村松園
洗小町 「草紙洗小町」は昭和十二年の文展出品作で、これは金剛巌先生の能舞台姿から
着想したものであります。 金剛先生の小町は古今の絶品とも言われていますが、あの....
「最初の出品画」より 著者:上村松園
夏とか、それぞれの年齢を描きわけしてみた、という、まあ言ってみれば極く子供らしい
着想で描いたものに過ぎなかった。 絵に対する苦しみとか絶望懐疑といったものが、....
「J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
グリーン女史であったと思う。女史の作『イニシャルズ・オンリイ』がそれだ。 右の
着想と同種のものに、この氷柱の兇器が銃により発射されたり、投げつけられたり、或は....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
歩して来たこと、即ち戦闘隊形が点から線に、更に面になったことは陸軍大学在学当時の
着想であった。いな恐らくその前からであったらしい。大正三年夏の「偕行社記事別冊」....