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着眼
「着眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜行巡査」より 著者:泉鏡花
るまで、ただに一回も背後《うしろ》を振り返りしことあらず。 渠は前途に向かいて
着眼の鋭く、細かに、きびしきほど、背後《うしろ》には全く放心せるもののごとし。い....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
漸くに「其所が此の事件の眼目ですよ、特に其の点へお気が附いたとすれば貴方は余ほど
着眼がお上手です」褒められても何の為に是が此の事件の眼目か余には分らぬ、余があた....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
…」 「いや、つまり先生が、鼠を解剖して、やはり心臓麻痺かどうかを調べられたその
着眼点のよさですね、それに敬意を――」 「わははは、何をいうかい」 と博士は破....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
、リーマン博士の言葉をもう一度復習してみた。だが、その結果、ますますもって博士の
着眼点の凡ならざることに感服させられたのだった。 「こいつはたいへんだ」 僕は....
「発明小僧」より 著者:海野十三
私の献上しようと申しますのはデスナ、我国の兵の身長と敵兵の身長との甚だしい相違に
着眼したのです。こっちは一ポイント六メートル位で、あっちは二メートルもあります。....
「光は影を」より 著者:岸田国士
顔が立たんよ。君はなるほど経理の方面はあんまり明るくないようだが、事業家として、
着眼に非凡なところがあると、僕はにらんでいるんだ。そこで、今の会社は、まあ、先が....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ね。そして、既にそういう勉強をはじめているというお話ですが、それはなかなか面白い
着眼で、ある意味からいうと、演劇の仕事としては、それが理想であるように思われます....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
も投げたものだろう」と、さすがはポルトガル第一の科学者と云わるるほどあって、その
着眼がなかなか鋭敏だ。博士は斯く云いつつ、瓶を差し上げて太陽の光線に透かしてみた....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
なければならぬ。明治以来、倫理を講ずるものがややもすれば一般的普遍的の方面のみに
着眼して、特殊的差別的方面を度外視するの傾向あるは、実践道徳の上から見てはなはだ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
度の戦闘は屡々我に不利益であった。敵の※を作らせようと企てた。 斯時代に於て斯
着眼は頗る聡明であると云わねばならぬ。が、彼の企画は不幸にも失敗に終った。主将の....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
も立ちうるが、それは取らないと言っておられる。 安藤君のこの説はまことに面白い
着眼で、ことにその広大との比較は最も力あるものと思われるのである。もし我が傀儡子....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
今日これを国宝に選びつつあるは決して偶然ではない。そこで、この偉大な仁清の作品に
着眼し、これが再現を期すべく発奮した翁の愛美心と勇猛心と時流を厭きたらずとする努....
「一癖あるどじょう」より 著者:北大路魯山人
無理に蒲焼きにしても一向あり難くない。 どじょうの良否を見分けるには、まず卵に
着眼し、卵の絶無のものを第一とし、以下なるべくこれの少ないものを選ぶべきである。....
「料理の妙味」より 著者:北大路魯山人
ひとつに異なった特有の持ち味を身につけて生まれているのである。この特有の持ち味に
着眼することが肝心なのである。そうして、これを失わないよう心づかいをするのが料理....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
久戦争となる予報であったのだ。ドイツはこの戦争の教訓に依り重砲の増加に努力した。
着眼は良かったが、まだまだ時勢の真相を把握するの明がなかった。 第一次欧州大戦....