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着色
「着色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
着色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、あれが水晶の露頭ではないかと考える。しかもそれが、そばのラジウム含有物によって
着色されたのではないかと、推察する。ラジウム、含有瀝青土《ピッチブレンド》※――....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
しん粉細工に就いては、今更説明の必要もあるまい。たゞ、しん粉をねつて、それに
着色をほどこし、花だの鳥だのゝ形を造るといふまでゞある。 が、時には奇術師が、....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
者には社会が、後者には個性が、少しも度外視されていはしない。 私達はこの時代的
着色から躍進しなければならぬと私は思う。私は個性の尊厳を体験した。個性の要求の前....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ている。それで全く無意識にその人たち自身の考え方が蛮人の簡単な物語の上に何らかの
着色をする。そういうことはその伝説の中に何か明白な筋道の立ちにくい箇所のあるよう....
「死の快走船」より 著者:大阪圭吉
葉書やカードを密封して、人目につきやすいように、ほら、外側をこんな風にエナメルで
着色して、海流の方向速度等を知るために、海の中へ投げ込む原始的な漂流手段だよ」 ....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
外套のポケットから、三、四枚の花の様な煎餅を出して見せました。それは斑に赤や青の
着色があって、その表面には小豆を二つに割った位の小さな木の実みたいなものが一面に....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
、毎日昼前に復一がやる餌を待った。 水を更えてやると気持よさそうに、日を透けて
着色する長い虹のような脱糞をした。 研究が進んで来ると復一は、試験所の研究室と....
「観画談」より 著者:幸田露伴
眼には、六畳敷位の部屋に厚い坐蒲団を敷いて死せるが如く枯坐していた老僧が見えた。
着色の塑像の如くで、生きているものとも思えぬ位であった。銀のような髪が五分ばかり....
「海底都市」より 著者:海野十三
色に見えだした。よく見ると、それは透明碗の壁《かべ》が、どうしたわけかうす紫色に
着色したのである。なおよく見ると、それは縞《しま》になっている。そして縞がこまか....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
たちの身体を見る方法がなかったからだ。然るに予は、特殊の偏光装置を使って、これを
着色して認めることに成功した。その装置については、別項の論文に詳解しておいた。 ....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
てやつを君に見せよう、胴体が百五十|間もあるいかだの、鼻に輪をとおした蕃人だの、
着色写真が百枚もあるよ、あれを持ってゆこう」 かれは軽快にこういってからつぎに....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
残って居る在来種の玉子のみ集めてカステラその他に用いますが、この玉子ならば少しも
着色の必要がありません。 また、カレー・ライスに用いる米であります。これには古....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
探照燈で照し出したるが如きものである。客観的な戦争は、探照燈の行った部分だけ青く
着色されて映るが、探照燈はすべてを一時に照らすことは出来ない。だから、闇の見えな....
「回想録」より 著者:高村光太郎
てくれた。後藤先生の彫る馬は、大抵身長が一尺か一尺五寸位なもので、それに油絵具で
着色して無数に拵えた。彫刻自身としてはとるに足らぬものだけれど、標準的な理想的な....
「迷彩」より 著者:上村松園
のことでした。川合先生の水墨山水図へ、盛んに松を描き加えたり、色を塗ったりして、
着色画にしてあったそうです。一体こんなことは、誰がなんのためにするのでしょうか。....