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睡眠薬
「睡眠薬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
睡眠薬の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
くちごも》りながら弁解をするように云った。 「私は毎晩不眠症にかかっていますので
睡眠薬を服《の》んで寝るのです。その
睡眠薬は伯母が調合をして飲ませますので私が睡....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
に……」 「承知しました。どうも遅くまで……」 そんな次第で私はその晩とうとう
睡眠薬を服《の》まなければ睡られないような惨憺《さんたん》たる神経状態に陥ったが....
「山羊髯編輯長」より 著者:夢野久作
四 ここ迄読んで来た吾輩も呆れて了った。昨夜飲まされたカクテールの
睡眠薬に引っかけられて二十時間近くも白河夜船でいる間にチャント新聞記事にされて了....
「蠅男」より 著者:海野十三
ている部屋に寝かされていた故玉屋総一郎の一人娘糸子を保護していたのだった。糸子は
睡眠薬らしいものを盛られて、トランクのなかからズッと睡りつづけていたのだが、今や....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りふれた普通薬ではないか。検事も怪訝そうに首を傾げて、呟いた。
「下剤、殺菌剤、
睡眠薬だ。犯人は、この三つで何をしようとするんだろう?」
「いや、すぐに捨ててし....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
ロラールを作つたのです。大体、此のクロラール、ヒドラートという薬は余り感心出来ぬ
睡眠薬なのですが、何分、今までヴェロナールだのヌマールだの大抵な薬を連続してのん....
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
薬をのんだり、昼間でもなまあくびばかりしていた。小麦色の肌もさえなかった。伸子は
睡眠薬の必要を知らなかったし、一人暮しをしている女がそういう薬を常用したりするこ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
ら現代式のハイカラな神経の持主とはいえないのだ。神経衰弱とヒステリーと、制限剤と
睡眠薬を持ちまわる紳士淑女の仲間に這入れないのだ。
諸君みたような近代人の中で....
「黒白ストーリー」より 著者:杉山萠円
を乗り越えて、音絵の寝室に忍び入った。 音絵と看護婦は熟睡していた。その枕元に
睡眠薬と手筥があった。 武丸は懐中から手紙を取り出して手筥に入れようとすると、....
「昨今の話題を」より 著者:宮本百合子
もって家出をして、西条エリとあっちこっち贅沢な旅行をした後、万平ホテルで富美子が
睡眠薬で自殺しかけた事は、男装の麗人という見出しで各新聞に連日報道された。 父....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
わしたちの部屋で旅の疲れを癒すため、一寝入りさせているよ。実は早いところ空気中に
睡眠薬をまいて置いたから、金のやつはもう二十分のちには両の瞼がくっついて、それか....
「日月様」より 著者:坂口安吾
、ナルコポンで眠らせて松沢へ送るそうです。これはモヒ系統の麻薬です。僕の過飲した
睡眠薬は、市販の、どこにもここにもあるというヘンテツもないシロモノです」 「へえ....