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督励
「督励〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
督励の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
剛力の遅々《ぐずぐず》が癪《しゃく》に触って堪らず、暫時《しばし》叱※《しった》
督励していた為に、思わず大いに遅れたという事だ。 だんだん山道を高く登れば、四....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
室に辿りついた。室内に居合わせたのは、思いの外の少人数だった。雁金検事は、書記を
督励して、何か書類を繰らせていたが、僕の入ってきたのを見ると、つと室の隅に立って....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
いる喬介を、いっそ憎々しく思った。が、流石は司法主任だ。直ちに彼は、数名の部下を
督励して本屋の駅長室へ馳けつけて行った。 が――、間もなく司法主任は、興奮しな....
「縮図」より 著者:徳田秋声
師は容易に匙を投げず、この一週間というもの、ほとんど徹宵付ききりで二人の看護婦を
督励し、ひっきりなしの注射に酸素吸入、それにある部分は冷やし、ある部分は温めもし....
「口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
、宮右をはじめ、松山、榊原、それに、和久半太夫、星野、若松ら――あの連中を懸命に
督励して、せっせと赤浪どものうごきを探らねばならぬ。また事実、みな必死に働いてく....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
か。それはどうも信ぜられないね。しかし念のためだ、調べてみろ」 目賀野は臼井を
督励《とくれい》して、四本の杉の角材を手にとるやら耳のところまで振ってみるやら、....
「草藪」より 著者:鷹野つぎ
く動かして 「何分よろしくお願いします。私も只今重要な技術に携っていまして、人を
督励しているような立場にもいますので、なかなか見舞いにも来られませんが」 「ほん....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
が、まだ強迫就学という事までは進んでいなかった。しかるに私が県地にいて小学教育を
督励していた経験では、是非とも強迫就学となし、その教育費も他の租税の如く、賦課す....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
。三人ながら仕事に精をうちこんでいる。正宗菊松は戦争中は号令をかけ、生徒に仕事を
督励したものだが、奴らは尻をたたかれても滑りだしよく動こうとはしなかったものだ。....
「火の扉」より 著者:岸田国士
「さ、もう閉めるわよ。だめだよ、そんなとこへ寝させちまつちや……」 女主人の、
督励にもかゝわらず、この店の女たちは、客といつしよに酔つていて正体がない。まだま....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
るのが、先決問題かと存じます」 「だが、どうして突き止めたものか」 「海賊係りを
督励し……」 「駄目だよ、駄目だよ、そんなことは」 駄々っ子のように首を振った....
「役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
やなうわさを耳にします。そうして上役人は「綱紀粛正」とか称して下役人をしばったり
督励しようとしているといううわさを耳にします。しかし私をしていわしむれば、それは....
「外務大臣の死」より 著者:小酒井不木
たので、新聞は頻りに警察の無能を攻撃し、I警視総監は非常に興奮して、大いに部下を
督励したが、やっぱり駄目であった。総監は平素犯罪学に興味を持ち、難事件などは、自....
「漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
と私との関係は、今言ったような有様で、ある時は漱石氏から私に対して雑誌編輯の上の
督励となったり、後進の推薦となったり、また一般文壇に対する不平や懊悩を訴えて来る....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
センを屈せんとしたが目的を達し難いので、ザクセン方向に作戦していたアンハルト公を
督励して、十二月十五日ザクセン軍をケッセルスドルフに攻撃せしめ遂にこれを破った。....