睨み付ける[語句情報] »
睨み付ける
「睨み付ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
睨み付けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「霊感!」より 著者:夢野久作
左右の顎の骨を両手で力強く引っ掴んだが、そのまま患者のヒンガラ眼を覗き込むように
睨み付けると、室中に響き渡るような大きな声で怒鳴り付けた。 「……あなたは何とい....
「家」より 著者:島崎藤村
お春は、ちょっと見たところこう気むずかしそうな娘で、平常店の若い番頭や手代の顔を
睨み付けるような眼付をしていたが、しかしそれは彼女が普通の下女奉公と同じに見られ....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
る窓の外の青年、呉一郎の立っている姿を、何等の恐怖も感じないままに、今一度冷然と
睨み付ける事が出来た。それから徐ろに正木博士をふり返ると、博士は忽ち眼を細くして....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
の家令だか三太夫だか人相の悪い禿頭が、吾輩の姿を見ると眼を剥き出して睨み付けた。
睨み付けるのも無理はない。オリイブ色の声なんかどこを押したって出そうな面構えじゃ....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
タッタ今聞えたのは確かに爆薬の音だ。ほかに船が居ないから貴様達に違いあるまい」と
睨み付けると頭を掻てセセラ笑いながら「そんなら舟を陸に着けますから一つ調べておく....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
も、奈良原典獄が佩剣を押えて、 「その縄を解け。こっちへ連れて来い」 と云って
睨み付けると、今にも斬られそうな殺気に打たれたらしい。眼を白くして縮み上ったとい....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
っていた。「もういけない!」と呼吸を呑む。 双方ピッタリ合青眼、相手の眼ばかり
睨み付ける。 「うん、どうやら少しは出来る」葉之助は呟いた、「が俺には小敵だ」 ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
で非常にやかましい老人で、少しでも気に食わないことがあると、だれかれの容赦なしに
睨み付ける。時によると、主人でも叱り付けるという勢いであるから、この金蔵老人に睥....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
んです。私の知っていることはただこれだけです。』と、彼は立上り、怒った眼で院長を
睨み付ける。『私の知っているのは、神が人を熱血と、神経とより造ったと云うことだけ....