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睨み合い
「睨み合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
睨み合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
受けるよりも先だったかもわかりませぬ。けれどもとにかく相打ちをした二人は四度目の
睨み合いへはいりました。すると今度もしかけたのは数馬からでございました。数馬はも....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たらく歩兵隊を取締まるのは当然であるが、それが歩兵隊の癪にさわるので、両者は常に
睨み合いの姿になっている。鮎川の召し捕りを半七に依頼したのも、彼を巡邏隊の手に渡....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
戦争は多く自分の国の利益のために戦うものと思っております。今日、日本とアメリカは
睨み合いであります。あるいは戦争になるかも知れません。かれらから見れば蘭印を日本....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
ふみ子を殺してみると、鈴江はたちまち犯人が彼であることを感付いてしまった。二人は
睨み合いの状態となり、お互に持つ兇状は、二人を奇怪きわまる共軛関係に結びつけてし....
「蠅男」より 著者:海野十三
近付いて来るのであった。 雨か嵐か、はた雷鳴か。怪人と侠青年との息詰まるような
睨み合いが続いた。 「勝負は貴様の負だッ。こうなれば観念して、潔く降参しろッ」 ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
どり懸ってくるのを警戒して、だんだんと戸棚の方に退いていった。全く息づまるような
睨み合いだった。 「抵抗はしない。何もかも云うから、その洋杖を下に下ろして呉れた....
「河明り」より 著者:岡本かの子
三四尺奥へ間取って垂れ廻してある。戸口とカーテンのこの狭い間で、娘と私はしばらく
睨み合いのように見合って停った。シャンデリヤは点け放しにしてあるので、暗くはなか....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
奇賊|烏啼天駆と探偵|袋猫々の
睨み合いも久しいものである。 この勝負は一向かたづかないままに、秋を送り、この....
「地球要塞」より 著者:海野十三
西洋をはさんで、東に欧弗同盟国、西に汎米連邦――この二つの国家群は、二十余年以来
睨み合いをつづけているのであった。 「そうか。今度は、いよいよ本当に始まるのか」....
「火薬船」より 著者:海野十三
の上に切っておとされそうになった。 そのとき竹見は、ハルクの後へ退っていたが、
睨み合いの相手丸本をいつになくきたない言葉でののしり、 「やい、うら切り者よ。こ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
で、ちゃんと据わる。 「どの道貴下には御用はござりますまいなれど、大崩壊の突端と
睨み合いに、出張っておりますあの巌を、」 と立直って指をさしたが、片手は据え腰....
「番町皿屋敷」より 著者:岡本綺堂
や神祇組のたぐいが、町人の侠客の集団であるいわゆる町奴の群れと、日頃からとかくに
睨み合いの姿であったことを簡単に断わっておきたい。殊にこの年の正月、木挽町の山村....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いスラヴの変形たる老書生が官人気質の小叔孫通と容れるはずがないから、暫らく無言の
睨み合いをした後終に引退してしまった。二葉亭は本来|狷介不覊なる性質として迎合屈....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
大将、艱苦、希望、大見得――そのすべてがついに、むなしい屈辱と、無限に中途半端な
睨み合いの底に沈み――つまり、瓢箪鯰の、チロオヌ一流の勝利へと、まるめこまれたの....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
って、監視をも解かない。で、娘子軍も敗けておらない。そこで娘子軍と吏員の監視隊は
睨み合いの姿になった。見物人はますます増加する、市役所に用事がある人々は、みな見....