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瞭
「瞭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瞭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
囲に、風を切る音を起し始めた。
それから後《のち》の事は、どうも時間の観念が明
瞭でない。丈《たけ》の高い高粱が、まるで暴風雨《あらし》にでも遇ったようにゆすぶ....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
音の相違まで、一々丁寧に直して行く。発音は妙に気取った所があるが、大体正確で、明
瞭で、先生自身もこの方面が特に内心得意らしい。
が、その生徒が席に復して、先生....
「葱」より 著者:芥川竜之介
人はこの連中が、傲然《ごうぜん》と俗衆を睥睨《へいげい》している。だからこの上明
瞭な田中君の肖像が欲しければ、そう云う場所へ行って見るが好《い》い。おれが書くの....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
、通訳が一人、二人の支那人を囲《かこ》んでいた。支那人は通訳の質問通り、何でも明
瞭《めいりょう》に返事をした。のみならずやや年嵩《としかさ》らしい、顔に短い髯《....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
に防ぐには、どうしたら、いいであろうか。この点になると、宇左衛門は林右衛門ほど明
瞭な、意見を持っていないようであった。恐らく彼は、神明の加護と自分の赤誠とで、修....
「或る女」より 著者:有島武郎
きりして来るとともに、今まで切り放されていたすべての過去があるべき姿を取って、明
瞭《めいりょう》に現在の葉子と結び付いた。葉子は過去の回想が今見たばかりの景色か....
「或る女」より 著者:有島武郎
のう》を取りかえたり、熱を計ったりした。
高熱のために貞世の意識はだんだん不明
瞭《ふめいりょう》になって来ていた。退院して家に帰りたいとせがんでしようのない時....
「星座」より 著者:有島武郎
いことだが……今日は少しはいいの」
澄んで底力のある声が、清逸の眼にだんだん明
瞭な姿を取ってゆく園の方から静かに響いた。健康を尋《たず》ねられると清逸はいつで....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
青年の思索《しさく》的生活の半面――閑却《かんきゃく》されている半面を比較的|明
瞭《めいりょう》に指摘した点において、注意に値《あたい》するものであった。けだし....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
が眼を据えて憚りなく自己を見つめれば見つめるほど、大きな真実な人間生活の諸相が明
瞭に現われ出た。私の内部に充満して私の表現を待ち望んでいるこの不思議な世界、何だ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
オド(Hesiod)及びオヴィド(Ovid)の記した宇宙開闢の叙述において特に明
瞭に現われているのである。 時にはまたもう一つ他の影響があった。すなわち、野蛮....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
なります。最初彼女に起った現象は主として霊視で、それは殆んど申分なきまでに的確明
瞭、よく顕幽を突破し、又遠近を突破しました。越えて昭和四|年の春に至り、彼女は或....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
用することはできないのである。 その然る所以は、各自バイブルに就きて査ぶれば明
瞭となるであろう。一例を挙げれば、かのイシアの啓示などがそれである。何と彼自身の....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
あとでなって、飛散してしまったのである。 翌朝パリスはファラデーから次の簡単明
瞭な手紙を受け取った。 「貴殿が昨日油だと言われし物は、液体の塩素に相成り申候。....
「色盲検査表の話」より 著者:石原忍
ことは健康者と変りがない。即ち赤緑の色の差異に比較して、青黄の色の差異が非常に明
瞭に感じるという性質を有していることを知りましたから、その性質を色盲検査表に応用....