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瞿麦
「瞿麦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
瞿麦の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「かげろうの日記」より 著者:堀辰雄
ょう》を隔てて、打ち臥していると、其処へ留守居をしていた者がひょいと寄ってきて「
瞿麦《なでしこ》の種をとろうとしましたら、根がすっかり無くなっておりました。それ....
「清修館挿話」より 著者:林芙美子
て、谷村さんがじつとその女のひとの眼を見ていると、女のひとはぼやけた電気の下に、
瞿麦の花のようにパッと立ち上つて、谷村さんの肩に頬を伏せました。 谷村さんの胸....
「魔都」より 著者:久生十蘭
して物もいわずに坐り込む。三畳はたちまち満員鰭詰となった。
三十、一輪の洋
瞿麦《カアネーション》の事
並に呑気なる鼻唄の事
さて夕陽新聞記者....
「役者の一生」より 著者:折口信夫
根御前などは普通立女形の役である。又「浅間岳面影双紙」の時鳥という浅間家の妾が、
瞿麦という老女に殺されるのだが、その時鳥を菊五郎がすれば、
瞿麦は団十郎が勤めると....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
よ》び折《を》り、かき数ふれば七種の花」、「はぎの花を花《ばな》葛花《くずばな》
瞿麦《なでしこ》の花、をみなへし又|藤袴《ふぢばかま》朝貌《あさがほ》の花」であ....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
耳、金之助と同一新聞社の探訪員で、竹永|丹平というのであった。 軒の柳、出窓の
瞿麦、お夏の柳屋は路地の角で、人形町|通のとある裏町。端から端へ吹通す風は、目に....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
習がしばしばくり返され、その日が多くは六月|朔日であったことを知れば、六月だから
瞿麦でも飾るだろうという空想の、やや自然であったこともうなずかれる。 一陽を襲正....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
つ、上伊那郡小野村の年中行事篇の中にそれが見えている。 昔一人の老翁があった。
瞿麦の花を栽えると天人が降りるということを聞いて、庭にその種子を蒔いて見ると、果....