矢口の渡[語句情報] » 矢口の渡

「矢口の渡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

矢口の渡の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、八蔵か八助か判りません。なんでも矢口の方から来るのだそうで……」 「矢口か。矢口の渡しなら六蔵でありそうなものだが……」と、庄太は笑った。 「まぜっ返すなよ....
小さな山羊の記録」より 著者:坂口安吾
。その時も、まだ、私は、これを蓄膿症だとすらも思わない。私は去年の夏は、すぐ近い矢口の渡しへボートをこぎ、泳ぎに行った。そのために、特別洟汁がでるのだろうと思い....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
和に替えられないと彼は云っている。 なるほど東京はカミナリの多いところだ、私は矢口の渡しに住んでいたころ、処によると物凄いカミナリになやまされたものだ。矢口の....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
る。そしてサムライではないようだ。 誰が自殺するか、見当がつかないものだ。私が矢口の渡しにいたころ、近所の老夫婦が静かに自殺していた。小金があって、仲がよくて....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ったせいか町内の碁会所というものが甚だしく少くなった。 昔私の住んでいた蒲田の矢口の渡しというところに焼け残った碁席が一軒あったが、一度遊びに行ったところ誰も....
悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
浪も立てば、穂波も立ち、見る見る昼も夜の如く暗くなって、大夕立、大|雷鳴。川上の矢口の渡で新田義興の亡霊が、江戸遠江守を震死せしめた、その大雷雨の時もかくやと思....
寒鮒」より 著者:佐藤垢石
川の潮止橋の下流大場川の合流点付近、荒川の支流芝川、江戸川今井橋の上手、多摩川の矢口の渡しの下手など、釣り人のよく知っているところである。少し遠くはあるが、近年....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
うので行ったが駄目でした。」と私。 「だが、このお爺さんには驚いたよ。あっはっ、矢口の渡しの頓兵衛見たいで、ずかずかと這入って行くのでね。いや、閉口だ。」と庄亮....