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矢尻
「矢尻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
矢尻の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:菊池寛
彼は、堅牢な唐竹を伐って、それに蔓を張って弓にした。矢は、細身の唐竹を用い、
矢尻は鋭い魚骨を用いた。本土ならば、こうした矢先にかかる鳥は一羽もいなかっただろ....
「申陽洞記」より 著者:田中貢太郎
別に異常もなかったが、持っていた弓も、背負っていた矢も矢筒ぐるみなくなって、僅に
矢尻に浸める毒を盛った小さな皮袋が残っているばかりであった。矢と弓はとても手に返....
「人間レコード」より 著者:夢野久作
、変ダラケの昏睡に陥れる。それから十分ばかりしてコカインと、安息香酸と、アイヌの
矢尻に使うブシという草の汁のアルカロイドの少量を配合した液を注射すると、本人は意....
「冥土行進曲」より 著者:夢野久作
す。まあおかけ下さい。この薬です。カプセルに這入っている白い粉末ですが、アイヌが
矢尻に塗るブシという毒薬から採った薬です。これをお飲みになれば少くとも二十四時間....
「金の十字架の呪い」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
のような円い小室に出て来た。なぜならその会堂はゴシック式の尖端のとがったアーチが
矢尻のように吾々の文明をつきさす前に建てられたものであるから、柱と柱の間の青白い....
「負けない少年」より 著者:吉田甲子太郎
、氷と陸地がつながり合う海の縁を歩いてゆきました。彼に出会った人は、彼が弓と骨の
矢尻をつけた沢山の矢を持ち、お父さんが狩に使っていた大きな鎗を、小さな背中に背負....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
うとした。逸早く藤吉が奪った。見ると、墨黒ぐろと三角の形! 「木槌山の柳の下に、
矢尻で掘ったこの印しがあったけのう。」 「それがどうとかしましたかえ。」 「や!....