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「矢矧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

矢矧の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
やかなものが潜んでいるようにも感じられた。 一度は藤川から出発し岡崎で藤吉郎の矢矧《やはぎ》の橋を見物し、池鯉鮒《ちりう》の町はずれに在る八つ橋の古趾を探ねよ....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
物になっていた。これは昔或る武士が剣の如き尾羽をもった怪鳥を射殺した話であった。矢矧《やはぎ》の橋の長いには驚かされた。それを渡ると、浄瑠璃姫の古跡があって、そ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
だ。」お鈴を鳴らしてなかをのぞいたら、「宮本捨吉明治三十年奉納」の豊公幼時の胆と矢矧《やはぎ》の橋の上の小六の槍の石づきをとらえている小さいごろつきのような豊公....
時勢と道徳観念」より 著者:喜田貞吉
よって人間の思想も感情も変る。太平の世の道徳を以て乱世の事件を批評してはならぬ。矢矧の橋の強盗は太閤記にも出所のない全くの俗伝で、もとより取るに足らないことでは....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
った。 だが、彼の行く足は、真っ直だった。遠い王朝のむかしから、ここの辺りは、矢矧の宿の浮れ女たちから脂粉の流れをひいて、今も岡崎女郎衆の名は、海道の一名物で....
私本太平記」より 著者:吉川英治
しばらく、女に話しかけていたが、すぐ戻って来て、藤五の耳へ※いた。 「わかった。矢矧の長者のむすめだそうな」 「すると女は、矢矧まで、道連れになるつもりか」 「....
私本太平記」より 著者:吉川英治
十倍といってもきくまい。ぜひないことだ。一時、鎌倉をくれてやろう。そして、三河の矢矧まで退き、ちと面目ないが、兄上(尊氏)のおさしず如何あるか、生きるも死ぬも、....
私本太平記」より 著者:吉川英治
一流の強引な腹だったにちがいない。 とまれ、手越河原の難はからくも脱しえたが、矢矧までまだ四十里ほどはあった。――が幸いにも、ところの地頭、入江ノ左衛門|春倫....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
により、正和、後秀龍に属し、蜂須賀領二百貫を領す。 この小六|正和というのは、矢矧の橋で少年秀吉の面だましいを見て拾って行ったという伝説のある、あの小六正勝の....