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矢種
「矢種〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
矢種の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に石を投げ込みました。内と外とで箭と石との戦いが暫く続いているうちに果たして敵の
矢種は尽きてしまいました。 それから松明をつけて進み入ると、行く手に又もや第二....
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
ばさ鉢前の南天まで押寄せた敵に対して、驚破や、蒐れと、木戸を開いて切って出づべき
矢種はないので、逸雄の面々|歯噛をしながら、ひたすら籠城の軍議一決。 そのつも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
なし、東は海を限り、西は箱根山の尾先へ続き、その広大なることは日本無双、城中には
矢種《やだね》玉薬《たまぐすり》は山の如く貯え、武具、馬具、金銀財宝まで蔵に満ち....
「田村将軍」より 著者:楠山正雄
しも衰えませんが、さしつめさしつめ矢を射るうちに敵の数はいよいよふえるばかりで、
矢種の方がとうに尽きてきました。いくら気ばかりあせっても、
矢種がなくっては戦はで....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
でおれと口真似をしたのは其の島人にはあらざるか、但し心の迷いかは知らぬが、かゝる
矢種のあるからには、何時しか人の来るに相違ない、あゝ有難い/\」 また木蔭に声....
「平家蟹」より 著者:岡本綺堂
でござりました。 玉虫 とは云え、平家は最期まで勇ましゅう闘うたぞ。打物は折れ、
矢種はつき、船はくだけ、人は沈んで果つるまで、一|人も卑怯に降参するものなく、口....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
る処のものが籠城をして居る、其の頃は鉄砲が流行らんから矢戦であったが、此方は遂に
矢種が尽きたゆえ矢切村と申す、其の時に鴻の鳥が浅瀬を渡ったという、これは虚か実か....