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「知り人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

知り人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ことを尋ねました。 「貴殿ならばご城内のこと、奥も表もあらましはお通じのはず、お知り人もたくさんござりましょう。もしや、だれか大奥お坊主衆におちかづきはござりま....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
存じか!」 「いいえ、存じませぬ、知りませぬ。似通った名まえの者さえも、あの子の知り人にはござりませぬ。だいいち、あの子はいたって内気もの、みだりがましい男狂い....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
が」とて穴の明くほど余の相恰を見た上で「貴方は何方です」余「ポール・レペル先生の知り人から紹介を得て、遠く英国からたずねて来ました」取り次「英国ならば、別に遠く....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
「どうしても江戸にはいられない。といって、村へ帰ることも出来ない。相州大磯の在に知り人があるから、一時そこに身を隠していると申しますので、亭主には内証で少々の路....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
空が一面に真紅《まっか》になっていました。三田《みた》の魚籃《ぎょらん》の近所に知り人《びと》があるので、丁度そこに居あわせた松吉という子分をつれて、すぐにまた....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
れはまことの人ではあるまい。おそらく土偶のたぐいであろう」 そこで、かの卒を見知り人にして、他の役人らが付き添って、近所の廟をたずね廻らせると、城隍廟のうちに....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
に淋しい。私自身もだんだんに求め訴える気がしなくなってゆく。人生のつめたいことを知り人心の信じがたきことを知れば知るほど求める気のなくなるのはじつに無理からぬこ....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ものの一件を語った。 「だれだろうね」 「さあだれだろう」 伯母と母はしきりに知り人の名を数えあげたが、それはみんな匿名の必要のない人であり、毛布二枚を買う資....
死者の書」より 著者:折口信夫
ようべ家を出てから、女性には、一人も逢って居ない。今そこに居る姥が、何だか、昔の知り人のように感じられたのも、無理はないのである。見覚えのあるように感じたのは、....
歯車」より 著者:芥川竜之介
一 レエン・コオト 僕は或知り人の結婚披露式につらなる為に鞄を一つ下げたまま、東海道の或停車場へその奥の避....
母の上京」より 著者:坂口安吾
母親の執念はすさまじいものだと夏川は思つた。敗戦のどさくさ以来、夏川はわざと故郷との音信を断つてゐる。故郷の知り人に会ふこともなく、親しい人にも今の住所はなるべく明さぬやうにしてゐるのだが....
ふるさとに寄する讃歌」より 著者:坂口安吾
あった。それに月が落ちていた。姉はそれに水を撒いた。 数日の中には、流石に一人知り人に出会った。二三の立ち話を交えて、笑うこともなく、別れた。又一人会った。彼....
奇巌城」より 著者:菊池寛
。それに僕の調べたところによると、あの名画を写させてくれといった画家は、ドバルの知り人だったということです。それでいよいよ僕はドバルが怪しいと思いました。」 「....
明治時代の湯屋」より 著者:岡本綺堂
いうビラをかけて置く湯屋があった。さなきだに、女客は湯の使い方が激しい上に自分の知り人が来ると、お世辞に揚り湯を二杯も三杯も汲んで遣る。それが又、あがり湯濫用の....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
き、馬の背には風もなく塵がおのずとあたりをつつみこむ。走らせてコーヒー園に入れば知り人もあり、珈を採取する人はわが同胞なのである。) 午後、支配人の案内にて、....