知る辺[語句情報] » 知る辺

「知る辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

知る辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
顔つきだった。――そしておれに頼むといったのは、やはりこの品だろう。これを郷里の知る辺へでも届けてくれといいたかったに違いない」 又八は、死んだ佐々木小次郎の....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
白黒しながら、あわてて顔を横に振った。 「な、なにを仰っしゃる、あんな盗ッ人娘に知る辺はない。ささ、又八、まごまごしていると鶏が啼きだすぞ、出ましょうわい、出ま....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
何処に?」 「其方は? ……何じゃ」 「はい」 さし俯向いて、 「武蔵様とは、知る辺の者でござりますが」 「ふム。……ではやはり根もない噂に案じていたのか。で....
私本太平記」より 著者:吉川英治
も、あの大戦では」 「あなたこなた、逃げさまよい、火にも追われ、ぜひなく、明石の知る辺をたよって、淀の西をまいる途中、新田殿の御陣に捕まり、きのうまでは、御陣に....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
弁之助といい、寺小屋がよいの帰途、その高札へ墨を塗ったので喜兵衛が怒った、武蔵の知る辺の僧侶が聞いて駈けつけ、彼に代って詫びたが喜兵衛はきかない、そこで刀を把っ....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
は、斎藤山城守様に随身の者だったが、義龍との一戦に敗れ、これより越前の穴馬まで、知る辺を頼って落ちてゆくところ。――そちも同じ途中と申すし、寄る辺もない身の上と....