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知友
「知友〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知友の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
数回に亙って、心霊実験会へひっぱって行った。そこで、漢青年はいく人となく、死んだ
知友の霊と話をした「死後の世界」というものが、なんだか実在するように感ぜられて来....
「食魔」より 著者:岡本かの子
やるからおまえの伯母さんにしなさい。」 病友は死んだ。店の旧取引先か遊び仲間の
知友以外に京都には身寄りらしいものは一人も無かった。東京の伯母なるものに問合すと....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
見ると全く芸術家はテンペラメント一つだという気がします」 かの女はこれを旅先の
知友が、滞在地で世話をする父兄に向って云うお世辞ともお礼心とも思わなかった。事実....
「芥川の事ども」より 著者:菊池寛
かった。自分は何かに憤慨すると、すぐ速達を飛ばすので、一時「菊池の速達」として、
知友間に知られたが、芥川だけには一度もこの速達を出したことがない。 僕と芥川は....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
ていた。 しかしかの老押丁とは誰一人口をきくものもなかった。先きに言った僕との
知友の強盗殺人君ですらも、この老押丁とは多くはただ睨み合ったまま黙っていた。看守....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
。即ち日本における尖端芸術の封切りを彼女と共に味いつつ、会場にあっては誰れ彼れの
知友に出会い、談笑し、彼女を紹介し、また人の女を羨みなどする事も悪い事ではない。....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
にたずさわっていたので、黙子なんぞという筆名で多少知られている。学歴とてもなく、
知友にも乏しかったかれは、いつでも孤立のほかはなかった。生まれつきひ弱で、勝気で....
「幽霊」より 著者:小野佐世男
恐ろしい亡霊の姿であるが、この時から私は霊魂の存在を信じるようになったのである。
知友である、徳川夢声老も幽霊を信じ、淡谷のり子氏も恐ろしい幽霊のことを私に話した....
「小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
ってデスマスクを取った。二十六七日の両夜、遺族、近親、劇壇、文壇、映画界その他の
知友子弟一同棺前に侍して通夜を営んだ。 二十八日は告別式の当日である。午前十時....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
が、世事に馴れない青年や先輩の恩顧に渇する不遇者は感激して忽ち腹心の門下や昵近の
知友となったツモリに独りで定めてしまって同情や好意や推輓や斡旋を求めに行くと案外....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
めようとするには勢い内面生活の細事にまでも深く突入しなければならないから、生前の
知友としてはかえって能くしがたい私情がある。故人の瑜瑕並び蔽わざる全的生活は他日....
「四十年前」より 著者:内田魯庵
は学堂尾崎行雄であった。尾崎は重なる逐客の一人として、伯爵後藤の馬車を駆りて先輩
知友に暇乞いしに廻ったが、尾行の警吏が俥を飛ばして追尾し来るを尻目に掛けつつ「我....
「西航日録」より 著者:井上円了
年十一月十五日、余再び航西の途に上らんとし、午前八時半、新橋を発す。ときに千百の
知友、学生の余が行を送るありて、汽笛の声は万歳の声にうずめられ、秋雨蕭々のうちに....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
にわかに旅装を整え、まず豪州に向かいて発程す。本邦を去るに臨み、左の書簡をもって
知友に告別す。 のぶれば拙者事、明治二十三年十一月より本年二月までに、前後二回....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
古書肆の店頭から殆ど姿を消してしまった本書を再び人寰の裡へ呼びかえしてくれられた
知友|角川源義さんの御厚意に、心からの御礼を申しあげたい。 昭和二十二年九月一日....