知名[語句情報] » 知名

「知名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

知名の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
沼地」より 著者:芥川竜之介
て、忘れられたように懸かっていたのである。画は確か、「沼地」とか云うので、画家は知名の人でも何でもなかった。また画そのものも、ただ濁った水と、湿った土と、そうし....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
なるには及ばない。実をいうとかの女も主人逸作と共に、時代の運に乗せられて、多少、知名の紳士淑女の仲間入りをしている。そして、自身|嘗めた経験からみたそういう世の....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
る。几董を訊かれて、わたしはすぐに答えた。彼は蕪村の高弟で、三代目夜半亭を継いだ知名の俳人であると説明すると、老人はうなずいた。 「そうですか。実はこのあいだ或....
天馬」より 著者:金史良
ーイが恰《まる》で怒ったように叫んだ。実際内地(日本、以下同じ)の芸術界から誰か知名の人でも来ると、ぐうたらな文学くずれ達がいかにも朝鮮の文人を代表するような面....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
方面の芸術家、画家、彫刻家、医、文、法、理工の学士、博士、俳優、いずれの道にも、知名の人物が少くない。揃った事は、婦人科、小児科、歯科もある。申しおくれました、....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
なる研究的良心を充たすに足りなくなったのであった。彼は自身霊媒たる前に、片端から知名の霊媒の実験に臨んだ。即ち一八七二年、ロッテイ・ファウラアの実験を行い、つづ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
とは、なんだか彼を裏切るような感じが強かったので、私は最後に決心して、この方面で知名の熟練の医師のところへ彼を同伴して、一応その医師の意見を聴くことにした。彼の....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
は見えなかった。 宴会の当日は、明治初年以来父が世話になった上官やら先輩やらの知名の人々を招待した。大抵は同藩の出身者である。酒席のとりなしには新橋の名うての....
深見夫人の死」より 著者:岡本綺堂
御存じでしょう。」 「お名前だけは承知しています。」と、わたしは言った。桐沢氏は知名の実業家で、その次男は大学の文科に籍を置いている。それが将来は先生のお嬢さん....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
いう男達は大方老人でなかに若い男があっても矢張り彼女を娘の様に可愛がり出す。女は知名の実業家、政治家をその男達のなかに数え、流石にしまいの声は落して、此処でもド....
中支遊記」より 著者:上村松園
共栄圏という文字が実にはっきり来るのである。 船が揚子江を上り、上海近くなると知名の新戦場も甲板の上から指呼のうちにあるのだが、それには狎れた乗客達なのかみな....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
だった。が、少年の筆らしくない該博の識見に驚嘆した読売の編輯局は必ずや世に聞ゆる知名の学者の覆面か、あるいは隠れたる篤学であろうと想像し、敬意を表しかたがた今後....
三味線の胴」より 著者:上村松園
ませんでした。 すきな顔、芝居の中などで、新地などと言う廓方面の一流の誰々言う知名の美人にしても沢山みるけれども、そして矢張絶世の美人というものもあるが、九條....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
評にて、四十五日間も打ち続けたり。 ○八月、演劇改良会起る。発起者及び会員は朝野知名の政治家、実業家、学者を網羅し、その宣言は堂々たりしが、実績の見るべきものな....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
ら、種々の起原説を唱えているものもある。その中には非常な富豪もあって、徳川時代に知名の学者に依頼したり、或いは京の公家衆に因縁を求めたりして、都合のよい説を宣伝....