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知死期
「知死期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知死期の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
こで取殺される因縁《いんねん》らしい、取留《とりと》めのない考えが浮んだのも人が
知死期《ちしご》に近《ちかづ》いたからだとふと気が付いた。
どの道死ぬるものな....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
る」
「そうであろ、いかに頑是《がんぜ》ないころであったにいたせ、生みの母御の、
知死期《ちしご》の苦しみを、ひしと身にこたえなかったはずがない――かの三斎どのこ....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
沈んでいった。花袋は自家の屋根の下で家族にまもられて死んでいったのであるが、その
知死期のきわでかれの眼に浮んだのはこの嵐の中の月ではなかったろうか。かれはかれの....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
とひと刺し、象のまわりではチャルメラや鉄鼓をかしましく囃し立てていたので、里春の
知死期《ちしご》の叫び声は象の脚元にいた植亀や藤助の耳にも聞えなかった。 象の....