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知的
「知的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
で底光り、無口な女であった。 高等学校の万年三年生の私は、一眼見て静子を純潔で
知的な女だと思い込み、ランボオの詩集やニイチェの「ツアラトウストラ」などを彼女に....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
デス。シカシ私ハイツワラナイデ始メタ時カラノヲ全部送リマシタ。(中略) 私ノ町ノ
知的素養ノイクブンナリトモアル青年デモ、自分トイウモノニツイテ思イヲメグラス人ハ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はするが、しかしこの北方の創造伝説の特徴と見るべきものは自然界の諸特性を異常に理
知的に把握していることである。 この伝説を紹介するに当って私は主としてヴィクト....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
―それが生命の全部であり、遺産や情愛や肉身などという瑣事は、あの方の広大無辺な、
知的意識の世界にとれば、わずかな塵にしかすぎないのでございます。そこで、私の父と....
「海底都市」より 著者:海野十三
もと》は最も魅力に富んでいたが、そのつぶらな両眼は、どんな相手の心も見ぬきそうな
知的なかがやきを持っていた。 いや、事実カスミ女史は、なみなみならぬすぐれた頭....
「ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
まっていましたけれど、大抵は印刷工でそうひどい筋肉労働をする人達でもないし、その
知的開発もかなり進んだ処まで受けていた人達が多かったので、私共にはYのような、ま....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
し、今一番婦人にとって必要な事は、もっと意志を強くする事です。男に対してもっと理
知的になる事です。私は今の日本の婦人達にいちばん必要なものは理知だと思います。日....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
息の境地に迎えられて、平和の真光に浴するのである。 それから又他の霊媒達は、理
知的に発達を遂げて居り、知識の拡布、真理の普及に使われる。その背後に控えているの....
「「別居」について」より 著者:伊藤野枝
私にとって非常につらい事でした。けれども私は、ひとりになって長い間私の望んでいた
知的欲求の満足にすがれば、きっと私はまた自分だけの道をひらき得ると思いました。そ....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
ると我々はそれだけでまず圧倒されてしまう。 技巧と機知を縦横に馳駆する絢爛たる
知的遊戯、私はこれをルネ・クレールの本質と考える。 クレールの個....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
た瞬間に意志や感情をコンプレックスした複雑なものと変化する。これが「不明」という
知的現象に善悪の批判が介在し得るゆえんである。 また、もう一つ別の見方から考え....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
とはできなかった。それはスペンサーの進化哲学を見ても、劈頭《へきとう》第一に不可
知的を説いているということを考えて、スペンサーでさえもけっして徹底的な唯物主義者....
「迷信解」より 著者:井上円了
なるを知らば、人知以外の事物ありて存することが分かる。すなわちその体たるや、不可
知的不可思議と申すものじゃ。かかる不可思議を名づけて真怪とするときは、世界に真怪....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
それでは彼らを理解したとはいえないのである。 たとえば、ジョン・ダンのなかに、
知的な手くだと理論的な幼稚性とがたがいに絡み合っているのは、どのような意地悪な魔....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
な姿とを持っている。 すべての芸術は、広義の意味のヒュマニティに立脚している。
知的分子もあるに相違ないが、情緒の加わらぬ芸術はない。此の意味に於て芸術は、常に....