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知覚
「知覚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
知覚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
に現われ出て、銘々いちばん深い印象を与えるような動作をしては消えて行った。葉子の
知覚は半分眠ったようにぼんやりして注意するともなくその姿に注意をしていた。そして....
「或る女」より 著者:有島武郎
……そのうちに葉子は悲哀とも睡《ねむ》さとも区別のできない重い力に圧せられてまた
知覚から物のない世界に落ち込んで行った。
ほんとうに葉子が目をさました時には、....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
ンスも、それに気がついた。そして二人の記者はドレゴの傍に膝をついた。 ドレゴは
知覚がなかった。水戸は烈しい不安に捉われた。彼はドレゴを仰向かせると、オーバーの....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
君の上下四方に広がっている。波の音も星のまたたきも、夢の中の出来事のように、君の
知覚の遠い遠い末梢に、感ぜられるともなく感ぜられるばかりだった。すべての現象がて....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
いるのである。この宗教では物質、空間及び時間の方が、秩序立った組織を有し、従って
知覚され得る感覚の世界よりももっと高級な存在価値のあるものとしようというのである....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
、あに今死んだっておれは残り惜しいことはない……」 こう自分ではいったけれど、
知覚精神を失った最後の数時間までも、薬餌をしたしんだ。匙であてがう薬液を、よく唇....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
、俄かに消えてなくなったように感じられるのだ。言葉を変えていうと、全身にすこしも
知覚が無いとでも言おうか、いや、それとも少し違うようだ。 気がつくと、枕頭に人....
「海底都市」より 著者:海野十三
いことに僕はすぐ気がついた。どうしたんだろうと、いぶかしく思っているうちに、僕は
知覚がなくなった。 ふしぎな場所 猛烈に睡《ねむ》い。 しかし僕はその....
「恐竜島」より 著者:海野十三
がスコールのために急に寒冷《かんれい》になり、全身はがたがたふるえて来、手も足も
知覚《ちかく》がなくなっていた。 一方玉太郎の方は、崖下にころがり落ち、スコー....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
テルガスがどこからか出て来て二人の肺臓へはいっていった。それで、まもなく二人とも
知覚をうしなって、動かなくなってしまった。 カモシカ号は、どこへいく? 二少....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
「リーマン博士。この仕打は、あまり感心できませんね。僕に一言のことわりもなく、
知覚を奪ってこんな牢獄へ引張り込むなんて……」 僕はわざと牢獄という言葉を使っ....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
。それっきりでした。私は大きい衝動にたえきれないで、恐ろしい現場を前に、あらゆる
知覚を失ってしまいました。暗い世界に落ちてゆくような気がしたのが最後で、なにもか....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
銃声一発。真白なモヤモヤした煙が八十助の鼻先に拡がった。それっきり、八十助の
知覚は消えてしまったのだ。……随って今のところ、火葬国についての話も、これから先が無いのである。....
「妖怪学」より 著者:井上円了
義とし、睡眠中、あるいは言語を発し、あるいは起座し、あるいは歩行して、自らなにも
知覚せざるがごときものをいう。神感とは、自然に神の感通告示ありて、遠路のことを感....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
組織中の延髄、脊髄より生ずるものにして、大脳より生ずるものにあらず。大脳は感覚、
知覚の中枢にして、精神、思想の本位なり。例えば、我人の外物のなんたるを知り、道理....