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「知音〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

知音の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
食魔」より 著者:岡本かの子
い食ってかかる紛擾の間に相手から※のような騒々しいものを混えることに於て、却って知音や友情が通じられる支那楽のような交際も無いことはない。鼈四郎が向き嵌って行っ....
運命」より 著者:幸田露伴
鍾 死して 其琴を破れるを。 自ら得るあらば 苟に伝ふるに堪へむ、 何ぞ必ずしも知音を求めんや。 俯しては観る 水中の※、 仰いでは覩る 雲際の禽。 真楽 吾 ....
魚玄機」より 著者:森鴎外
。 蒼々松与桂。 仍羨世人欽。 月色庭階浄。 歌声竹院深。 門前紅葉地。 不掃待知音。 陳は翌日詩を得て、直に咸宜観に来た。玄機は人を屏けて引見し、僮僕に客を....
白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
っと接吻した、足許を見ると、黄スミレも咲いている、偃松が始めて見えた、久しぶりの知音が、踵を接して、ドヤドヤと霧の扉を開けて、顔を出して、手招きをしている。 ....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
著書『フジヤマ』(英文単行本)によって、同情ある筆で世界に伝えられたが、故国で、知音諸氏によって、君を追悼した登山会が催されたとすれば、君にはいい手向けである。....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
するかすらないか、そんなことはよけいなことだが、とにかく、藤原の伊太夫には相当|知音《ちいん》の間柄と見える。その点を健斎が説明して言うには、 「その藤原の伊太....
死者の書」より 著者:折口信夫
の大事である。其だけに、常の優柔不断な心癖は、益々つのるばかりであった。 寺々の知音に寄せて、当麻寺へ、よい様に命じてくれる様に、と書いてもやった。又処置方につ....
」より 著者:田中貢太郎
此の話は想山著聞奇集の中にある話である。該書の著者は、「此一条は戯場の作り狂言のようなる事なれども、然にあらず、我が知音中村|何某、其の時は実方津の藩中に在る時の事にて、近辺故現に其の事を見聞して....
織田信長」より 著者:坂口安吾
者はひそかに出発した。 清洲の城へ直接信長を訪ねるわけには行かないから、磯貝の知音の者で、信長の目附をしている道家尾張守をたずねて行った。そのとき、信長は鷹狩....
塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
って私い袖びっしょりにしやんしたが、それから江戸へ出ても尋ねる人には逢えず、外に知音も無くって請人になりてもないから、奉公する事も出来ねえで、寧そ身い投げべえと....
三国志」より 著者:吉川英治
永ク別ル。何ヲ慮リ何ヲカ望マン。冥々滅々、霊アラバ我心ヲ鑑ラレヨ。此ヨリ天下再ビ知音無カラン。嗚呼|痛マシイ哉。 読み終ると、孔明は、ふたたび地に伏して大いに....
遠野物語」より 著者:柳田国男
下に草履を脱ぎ置きたるまま行方を知らずなり、三十年あまり過ぎたりしに、或る日親類知音の人々その家に集まりてありしところへ、きわめて老いさらぼいてその女帰り来たれ....
山の人生」より 著者:柳田国男
とはいわなかった。神隠しの特徴としては永遠にいなくなる以前、必ず一度だけは親族か知音の者にちらりとその姿を見せるのが法則であるように、ほとんといずれの地方でも信....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
するものは駅に宿し、身分のよい者ならば臨時に仮小屋を構えて宿泊する。普通の人は、知音を尋ね、或いは人の好意によって、宿を貸してもらう場合のほかは、いわゆる野臥山....