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矩
「矩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
矩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
及んだが、横関《よこぜき》名古屋市長なども愛児を失おうとした一人である。令息|武
矩《たけのり》(三歳)はいかなる家族の手落からか、猛火の中の二階に残され、すでに....
「片信」より 著者:有島武郎
そ社会の中堅をもってみずから任じ、社会救済の原動力、社会|矯正《きょうせい》の規
矩《きく》標準をもってみずから任じていた中流知識階級の人道主義者」を三種類に分け....
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
発明家に相応《ふさ》わしいものに自分ながら思った。工房の外は廻り縁になっていて、
矩形《くけい》の細長い庭には植木も少しはあった。彼は仕事に疲れると、この縁へ出て....
「渾沌未分」より 著者:岡本かの子
小初は、跳ね込み台の櫓の上板に立ち上った。腕を額に翳して、空の雲気を見廻した。軽く
矩形に擡げた右の上側はココア色に日焦けしている。腕の裏側から脇の下へかけては、さ....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
対する無頓着さを現わしていたが、しかし、憐れに幼稚なところもあった。名前は春日規
矩男と書いてあった。 書面の要求は初めの手紙と同じ意味へ、返事のないのに焦れた....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
子細をたずねると、円乗寺の住職はこう語った。 駒込の天沢山龍光寺は京極佐渡守高
矩の菩提寺で、屋敷の足軽がたびたび墓掃除にかよっていた。その足軽がある夜の夢に、....
「或る秋の紫式部」より 著者:岡本かの子
舞台正面、質素な西の対屋の真向き、秋草の生い茂れる庭に臨んでいる。その庭を囲んで
矩形に築地垣が廻らされているが、今は崩れてほんの土台の型だけ遺っているばかりなの....
「春」より 著者:岡本かの子
来なんかつれないで一人で、たった一人で、おしのび下されたく……。 加奈子の家の
矩形の前庭の真中に、表門から玄関へかけて四角な敷石が敷きつめてある。その一方には....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
次に本多忠政、次は松平忠明、次は松平直基、次は松平忠次、次は榊原政房、次は松平直
矩、次は本多政武、次は榊原政邦、次は松平明
矩という順序で約百四十年のあいだに城主....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
すりゃ可いんですねえ。」 答うもののあらざるを見て、遠山金之助|堪えかねたか、
矩を踰してずッと入った。 蓬頭垢面、窮鬼のごとき壮佼あり、 「先生!」 と叫....
「妖怪学」より 著者:井上円了
すれば苦しき夢を結び、不消化物を食せしときもまた同じ。その他、血液の運行、熱度の
矩合等にて夢を生ずること多し。また、夢にて疾病を予知することあり。例えば、いまだ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
が噂をしていると、日が暮れてから父は帰って来た。その話によると、団十郎は小中村清
矩、黒川真頼、川辺御楯などという人たちをあつめて、“求古会”というものを作ること....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の理解があればあるほど狩野派とか四条派とか南宗とか北宗とかの在来の各派の画風に規
矩され、雪舟とか光琳とか文晁とか容斎とかいう昔しの巨匠の作に泥んだ眼で杓子定規に....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
た。陸や浜田は早くも去って古川一人が自恃庵の残塁に拠っていたが、区々たる官僚の規
矩を守るを屑よくしないスラヴの変形たる老書生が官人気質の小叔孫通と容れるはずがな....
「近頃感じたこと」より 著者:小川未明
すぎません。しからざれば、趣味としてにとゞまります。世間に出るに及んで、生活の規
矩を政治、経済に求むるが、むしろ当然だからです。 さらば、何故に児童文学が振わ....