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「短銃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

短銃の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
した。この船の航海中シヤトルに近くなったある日、当時の大統領マッキンレーは凶徒の短銃に斃《たお》れたので、この事件は米国でのうわさの中心になっているのだった。木....
或る女」より 著者:有島武郎
のいた。しかし葉子の心は水が澄んだように揺《ゆる》がなかった。葉子はそうしたまま短銃をまた膝《ひざ》の上に置いてじっとながめていた。 ふと葉子はただ一つし残し....
人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
うな感じがした。そのとき夫人の右手が、のびると見る間に、硝子《ガラス》窓越しに、短銃《ピストル》が怪物に向ってうち放された。怪物は真正面から射撃されて、その顔面....
婦系図」より 著者:泉鏡花
く朦朧として露われた途端に、英臣はかねてその心構えをしたらしい、やにわに衣兜から短銃を出して、衝と早瀬の胸を狙った。あわやと抱き留めた惣助は刎倒されて転んだけれ....
振動魔」より 著者:海野十三
になってそれに気のついた貴方はどうかしてやしない……」 「……」 「アッ、貴方は短銃を握っているわね。あたしを殺そうというのでしょう。ええ判っているわ。でもお気....
国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
いた。 「松ヶ谷君、悪魔のしのび笑いを耳にしないかね!」 二発の銃丸が、消音|短銃のこととて、音もなく博士の手から松ヶ谷学士と真弓子の脇腹に飛んだ―― 「とん....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
を命ずる。放送局裏に、不可解の部隊が集結しているぞ。突入誰何しろ。友軍だったら、短銃を二発射て。怪しい奴だったら、三発うて。避難民だったら、四発だ。時節がら、怪....
崩れる鬼影」より 著者:海野十三
面を警部の方へ向けたのでした。彼等はいずれも防弾衣をつけ、鉄冑をいただき、手には短銃、短剣、或いは軽機関銃を持ち、物々しい武装に身をととのえていました。これだけ....
紅玉」より 著者:泉鏡花
ばして、御前様、私は何にも存じません。 紳士 用意は出来とる。女郎、俺の衣兜には短銃があるぞ。 侍女 ええ。 紳士 さあ、言え。 侍女 御前様、お許し下さいまし....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
ませぬ」 いよいよ本物のくろがね天狗だとの評判が高くなった。 遂に、種ヶ島の短銃を担ぎだすもの、それから御上の特別のおゆるしを得て、鉄砲組で攻めもした。 ....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
少し震えました。 (貴下に、その紫の袖を許しました、その責に任ずるために、ここに短銃を所持しております、――その短銃をもってここに居て革鞄を打ちます。弾丸をもっ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
んだ。弁持と二人さ、あとは巻莨だからね。」 「何しろ真田の郎党が秘し持った張抜の短銃と来て、物騒だ。」 「こんなものを物騒がって、一雪を細君に……しっかりおしよ....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
れるようにしてくれ。もちろん、そこに蝋燭や焚き物があるかどうだか見てくれ。おれの短銃と匕首も持って行ってくれ。おれの武器はそれでたくさんだ。おまえも同じように武....
怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
れは手ごわいと、先ず気を呑まれた。 源八郎危しと見て、五郎勘七三郎は、種ヶ島の短銃を取出し……までは、好かったが、その時代のは点火式で、火打石で火縄へ火を付け....
活人形」より 著者:泉鏡花
ぼうぼうと茂った庭へ入り込んで、がさがさ騒いだと思し召せ。ずどんずどんとどこかで短銃の音がしたので、真蒼になって遁げて帰ると、朋輩のお方が。そりゃ大方|天狗が嚔....