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石亀
「石亀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石亀の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
った円タクに乗った。変り者の絹坊は座席を滑り落ちて、靴の載るところにあいかわらず
石亀のように小さくなって伏臥していた。僕は頼みに思う速水輪太郎にも会えなかったの....
「地球盗難」より 著者:海野十三
、せいぜい銭亀ぐらいのものだった。ところがこいつは、大きさがその約十倍もあって、
石亀にしても相当大きい方に比べなければならないほどだった。正に化物の部類に入れな....
「創作人物の名前について」より 著者:夢野久作
へは残り易い代りに、この全篇の迫真性を極度に薄める虞れが非常に大きい。馬琴などは
石亀屋地団太だの鼠川嘉治郎なんていうのを平気で使っているが、今頃使ったら物笑いの....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
い。 「おうーい、甲野君。聞えるかネ」 と鼠谷のしゃ枯れ声がした。 八十助は
石亀のように黙っていた。しかし彼の伸縮している心臓だけは、どうも停めることが出来....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
々もおびただしい繁昌を見せていた。 その藤沢の宿の南側、ここから街道を切れて、
石亀川の渡しを越えて片瀬へ出るのが、その当時の江の島参詣の路順であるので、その途....
「石亀のこと」より 著者:佐藤垢石
遡りくる途中、藻蝦を常食にしていたためかも知れない。 蛆も藻蝦もないときには、
石亀を用いた。
石亀は、川虫の一種である。水際の小石の上をさらさらと流れる浅い瀬に....
「想い出」より 著者:佐藤垢石
葉であったからだろう。 石川釣りをやる人も、まだ酒匂川筋では稀であって、多くは
石亀(川虫)を餌にした虫釣りか、十本五銭位で買える菜種鈎という黄色い粗末な毛鈎で....
「民族の感歎」より 著者:折口信夫
しばし きこゆる 松かぜのとほざかりゆく音きこゆ――。麓の田居を 過ぎにけるらし
石亀の生める卵を くちなはが待ちわびながら 呑むとこそ聞け こういう歌を作る境地....