石南花[語句情報] » 石南花

「石南花〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

石南花の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
るいは恒雪線《スノウ・ライン》にそい、あるいはすこし下って、一万フィートあたりの石南花《しゃくなげ》帯をゆく。巨峰、鋸歯状の尾根が層雲をぬき、峡谷は濃霧にみち、....
」より 著者:島崎藤村
サ――柿だの、李だの、それから好い躑躅だのが植えてあるぞなしッて」 庭には桜、石南花なども有った。林檎は軒先に近くて、その葉の影が部屋から外部を静かにして見せ....
九州の東海岸」より 著者:宮本百合子
細い流れがうねって引込んである。奥の植込みに、石南花が今を盛りに咲いていた。海、砂、五月の空、互になかなか美しい、もう一本目を....
女心の強ければ」より 著者:豊島与志雄
長谷川は二階から眺めていたが、ふと、庭の片隅に眼がとまった。自然石が配置されてる石南花の茂みの中に、鳥らしいものがひそんでいる。鶏か鳶か鷹か、とにかく大きなやつ....
岩魚の怪」より 著者:田中貢太郎
ふり乱したような緑樹を戴いた筍に似た岩が層層として聳えていた。岩の上には処どころ石南花の真紅の花が咲いていた。谷の上に見える狭い空には午近い暑い陽がぎらぎらして....