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「石工〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

石工の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
す。 男の児は小さい癖《くせ》にどうかすると大人の――それも木挽《こび》きとか石工とかの恰好そっくりに見えることのある児で、今もなにか鼻唄でも歌いながらやって....
恩讐の彼方に」より 著者:菊池寛
もが耳を傾けぬのを知ると、奮然として、独力、この大業に当ることを決心した。彼は、石工の持つ槌と鑿《のみ》とを手に入れて、この大絶壁の一端に立った。それは、一個の....
わが町」より 著者:織田作之助
庁を訪れると、ケノン少佐は移民法に接触してはならぬからと口頭契約で、人夫九百名、石工千名、人夫頭二十名、通訳二名、合計千九百二十二名の労働者の供給を申込んだ。 ....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
坊さんでげしょう」 ×「いしやでがす」 鐵「へ何ですと」 ×「医者でがす」 鐵「石工だえ」 ×「いゝや医道でがす」 鐵「へえー井戸掘にア見えませんね」 ×「井戸....
走れメロス」より 著者:太宰治
た。メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。久しく逢わなかったのだ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
ずン入って来たから、縁から突落して馬鹿と叱った。もと谷中村の者で、父は今|深川で石工、自身はボール箱造って、向う賄で月六円とるそうだ。小説家なぞになるものでない....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
るらしく、切石がいくつも転がって、石鑿《いしのみ》なども放り出されてありました。石工《いしく》の坐ったと思われるところの蓆《むしろ》の上へ米友は坐り込んで、背中....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
。樹の根、巌の角、この巌山の切崖に、しかるべき室に見立てられる巌穴がありました。石工が入って、鑿で滑にして、狡鼠を防ぐには、何より、石の扉をしめて祭りました。海....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
さん集まっている。バオレルはエストラバードを見回ってくれたまえ。プルーヴェール、石工らは熱がさめかかってるようだから、グルネル・サン・トノレ街の仲間の様子を見て....
家なき子」より 著者:楠山正雄
なかった。そのくせ、『おっかあ』と呼んでいた人はやもめではなかった。夫というのは石工であったが、このへんのたいていの労働者と同様パリへ仕事に行っていて、わたしが....
家なき子」より 著者:楠山正雄
ルブレンのおかみさん」とわたしは答えた。 「ああ、五、六年まえパリで災難に会った石工の家内だな。それも知っている。調べさせよう」 「まあでも……」 わたしはす....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
がってころがりこんでいるものだった。 明治二十年ごろの平均賃金が、大工、左官、石工などで二十二、三銭(日給)、船大工、染物職などは十七銭、畳屋と経師屋などが二....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
が天文学上のすべての真理と共に、航海に大いに役立つことも可能である。しかし大工も石工も建築家も航海者も、また大工の理論家、石切の理論家、建築、航海の理論家さえも....
書について」より 著者:高村光太郎
筆跡の忠実な翻刻というよりも、筆と刀との合作と見るべきものがなかなか多く、当時の石工の技能はよほど進んでいたものと見え、石工も亦立派な書家の一部であり、丁度日本....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
牧田氏の知らせによって四里の道を越えて故青年の所謂、伊手市どん……水の尾村の石工、吉永伊手市氏と、肥後屋の亭主、半田|藤五郎氏が来てくれる。藤五郎氏が背負っ....