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石投
「石投〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
石投の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
た。彼はしばらくその水面を目測しているらしかったが、急に二三歩汀を去ると、まるで
石投げを離れた石のように、勢いよくそこを飛び越えようとした。が、今度はとうとう飛....
「義民甚兵衛」より 著者:菊池寛
(皆凄惨な気に打たれる。そして動揺して、口々に眩き出す) 村人五 藤作、わりゃ
石投げたじゃねえか。 藤作 (驚いて)滅相もないこと、ぬかすな。われこそ真っ先に....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
がする。――ほかに鮟鱇がある、それだと、ただその腹の膨れたのを観るに過ぎぬ。実は
石投魚である。大温にして小毒あり、というにつけても、普通、私どもの目に触れる事が....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
には好適の材料となるので、つまり暗黙のうちに物々交換をする訳なのである。 この
石投げということは、俳諧の季題にある印地打ということなので、この風習は遠い昔に朝....
「農村」より 著者:宮本百合子
居ないんだからと云うと、 「何そんな事がありますぺ、人がねんごろに問うてやるに
石投げるなんちゃ此上ねえ悪い事なんだっし。 腹を立てた様に太い声を出して云う....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
綱はぶらんこのように激しく動揺した。水夫はその綱の一端に揺り動かされて、ちょうど
石投げひもの先につけた石のようであった。
彼を助けにゆくには恐るべき危険を冒さ....
「天狗笑」より 著者:豊島与志雄
そうして子供たちを遊ばしといて、自分たちの方は、まだ鉄砲のない頃でしたから、弓や
石投機械《いしなげきかい》や刀や棒など、てんでに何か武器を持って、森の木の陰や村....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
ように思えて来たのである。 次郎は、学校に通い出してから、木登りが達者になり、
石投げが上手になった。水泳にかけてはまるで河童同様であった。蜻蛉釣りや、鮒釣りや....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
侶がいたが、いずれも骨格のたくましい屈強な壮佼ばかりで、お経などはろくに読まず、
石投げ、高飛び、棒術など武技の練習に精をだし、なにかというとすぐ草原へ出て決闘を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
はりどこの子供でもあどけない。まず冬なれば雪の投合いが最も楽しいので、夏は角力と
石投げ、どっちが余計遠くまで投げたとかどれだけ大きな石をどの点まで投げたという事....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
を樹に引掛け、その枝を少しばかり折って帰って来るという。関東の田舎の子供たちは、
石投げの遊びにもこれとよく似た装置のものを用いていた。餅を烏に遣るために発明せら....
「俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
溝の中にちらちらと動くものがあると思うと、それは目高が泳いでいるのでありました。
石投ぐれば浮み出る泥や春の水 これは前に申したこととそのままですから説明するま....